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風雪の太陽 (1973)

SUTJESKA

監督
ステェイペ・デリッチ
  • みたいムービー 4
  • みたログ 5

2.67 / 評価:3件

この映画でチトーを知った。

  • 晴雨堂ミカエル さん
  • 2007年4月22日 3時55分
  • 閲覧数 1056
  • 役立ち度 8
    • 総合評価
    • ★★★★★

 旧ユーゴスラビアが製作した大スペクタクル戦争映画。中高生の頃にTVで観た。たしか、この映画に登場するドイツ軍の戦車は似た戦車でもレプリカでもなく、大戦中に捕獲した本物だそうだ。マニアの間では評判になっていたと思う。

 航空兵力と戦車師団を擁するドイツ軍に包囲されたチトー率いるパルチザンが攻囲を突破し勝利するまでの物語。チトーたちの英雄的戦いがテーマであり、描き方は共産圏の戦争映画にありがちだが、史実の再現でもあり俳優たちの気合の入った熱演や戦闘描写は迫力がある。(余談1)

 戦車や装甲車に揃いの軍服を着たドイツの大軍、兵士たちは無精髭を生やしていない。対してユーゴ軍は私服に近いバラバラの装備に無精髭、大勢の負傷兵たち。司令官のチトーは軍服らしい服装だが、ワイシャツの第一ボタンまでとめたノーネクタイ。他の参謀や指揮官たちも、ワイシャツ姿に弾帯をつけただけの者や、黒い革ジャンにドイツ軍から捕獲した短機銃を肩にかけた姿。まさに人民解放軍といういでたちだ。(余談2)

 突入していく爆撃機隊と戦車隊をドイツ軍の司令官たちは悠々と指揮所で眺める。チトー側は司令部でさえも爆撃に晒される。ラストの決戦ではチトーの目の前にドイツの機甲師団が雲霞の如く迫る。そのときのチトーの表情は、「スパルタカス」のラストでローマの大軍に挟み撃ちにされたカーク=ダグラス氏扮するスパルタカスの死相を帯びた決死の形相や、「ブレイブハート」でイングランドの大軍を睨むウォレス扮するメル=ギブソン氏の表情に合い通じるものがある。

(余談1)先遣隊が丘陵地を占領するとき、ドイツ軍も反対側の斜面から迫り、山峰で出会いがしらになる。銃を撃つ間もなく敵味方入り乱れてナイフでの白兵戦。第二次大戦のモノには珍しい戦闘場面である。
 最後の決戦のとき、妻や親友を失った若い指揮官が決死の形相で自ら突撃しながら部隊に号令する。エキストラたちも、大祖国戦争がテーマだけあって気合は俳優たちに負けない。西側の戦争映画には無い異様な熱気がある。戦争映画が嫌いな人が観たら、ただただ恐い場面だろう。

(余談2)ハリソン=フォード氏出演の「ナバロンの嵐」にもユーゴ軍が出てくるが、あれはまだ綺麗な衣装だ。
 連合軍から派遣されたイギリスの連絡将校が登場するが、顔付きはどうみても地中海沿岸地方のヨーロッパ人で、イギリス人には見えない。それに揉み上げを長く伸ばしている。

詳細評価

物語
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