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フェリーニのローマ (1972)

FELLINI ROMA/FELLINI'S ROME

監督
フェデリコ・フェリーニ
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4.09 / 評価:55件

ローマとイタリア人

  • bar***** さん
  • 2018年10月22日 17時33分
  • 閲覧数 611
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

フェリーニのローマ。原題はただの『ローマ』

フェリーニの映画の中でも特に筋道がつけられていない映画。

フェリーニはローマという都市を描こうとしたのではなく

祝祭的なイタリア人を描こうとしたのだと思う。



俗っぽく、浮ついて、乱雑で無秩序な、騒々しいイタリア人の男たち。

フェリーニの描く一般的なイタリア男はそんなタイプだ。

高圧的だがどこか滑稽なのは、フェリーニの愛情と透徹した批判精神が入り混じっているから。



対して女性は艶めかしく、世知に長けており、男よりも一枚も二枚も上手、といったように描かれているが、どこか寂しそうで、そして誰も厚化粧で老けているように見える。

フェリーニの描く女性は孤独と老いが感じられる。

それは、娼婦だからかもしれない。フェリーニは娼婦というか、性にあまり頓着しない女性を描く。そこに女性の悲しみが秘められていると思ったからかもしれない。『女の都』という別の映画が思い出される。



「ローマ」という都市と「イタリア人」

フェリーニはこの繋がりをどう描こうとしたのか、なかなか見えてこない。

イタリア人は歴史的重みから浮かび上がろうとしているのか、しかしそれも大きな歴史の流れに過ぎないのか。

変わっていくものと変わらない人の心。

毎日の喜びと長いときの中での悲嘆。



しかしこれは、総括してみればフェリーニのローマへの愛なのではないだろうか。

ローマとそこで暮らす人々をしっかりと描く。幻想的な世界観もまじえながら。

ストーリーというものはないものの、しっかりと丁寧に人々を描いていく。

外に住んでいる我々からは見えてこない、内部的な「イタリア人」というもの。



祝祭的で幻想的な世界観はさすがとも思うが、嫌いになる人も多そうだ。

私自身も意味不明なところがいくつかある。

それでも素晴らしい映画の一つだと思うし、フェリーニらしい映画だとも思う。

詳細評価

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