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復讐の谷 (1951)

VENGEANCE VALLEY

監督
リチャード・ソープ
  • みたいムービー 1
  • みたログ 11

2.83 / 評価:6件

大西部の男はカッコいい

  • もっけちゃん さん
  • 2018年6月21日 11時34分
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

大自然の中で、過酷な環境にもめげず大地に根ざした暮らしをしている人たちというのは本当に純粋で素朴で強くて優しい。

その全てが表現されてる映画でした。恩義に報いるために自身の人生を賭して”尊敬する人のすべてを受け入れ”る生き方の清々しさ。義理や人情に厚いのが美しいのは西洋も東洋も同じなんですね。

牛追いののどかな風景と、その牧歌的雰囲気とはかけ離れた厳しい暮らし、ルール法律の行き届かない時代に自分で自分を守るしかない酷薄な状況で力を正義のために行使せざるを得なかった時代の話です。

「シェーン」でもそうだったのですが、そんな時代だからこそなのでしょう、物語の中で主人公に対立するいわば悪役にも、相応の言い分を感じることがありました。

「シェーン」の悪役おじさんの言い分は、こうです。自分と自分の仲間たちが命をかけて開拓した土地が、後から入ってきた者たちのために、水が満足に得られなくなり、困窮しているというものです。おじさんは、苦労を分け合った仲間がシャイアンとの戦いの中で、毎日誰か死んでいき、それをを悲しむ間すら許されず、くじけず土地を開墾し守りました。なのに、行政はおじさんの権利を何も守ってくれないのです。でもシェーンは、そんなおじさんたちを力で倒しますwそれに、先住民の立場からいえば、おじさんの言い分と全く同じ気持ちのはずです。

ちょっとおじさんや先住民たちがかわいそうだなと思ったのですが、その混沌がありのまま描かれているのがすごく好きでした。そして「復讐の谷」も牛泥棒とされたおじさんは状況証拠のみで主人公に断罪されてしまって、ちょっと気の毒です。これもまた、それを力で解決するところが、ありのままのこの時代らしくて本当に好きな描写の仕方でした。

嘘つきで約束を守らないどうしようもない弟役は、ロバート・ウォーカー。「見知らぬ乗客」で期しくも、父親と折り合いの悪い嘘つきのお坊ちゃんという似たような役を演じていました。

清々しい大西部の男である主人公、兄のオーウェンはバート・ランカスター。私の年齢では、ひげのおじいちゃん役のイメージしかなかったのですが、純朴で強くて優しい好青年がすごく似合っていました。見るからに頼りになりそう。

主人公を倒しに来る悪役兄弟もカッコいいです(しかも、これまた、言い分が分かるからこそちょっと気の毒)。ジョン・アイアランドとヒュー・オブライエンという方たちなのだそうですが、大西部ファッションを着こなした、もう帽子の角度だけでもカッコいい、ナイスガイです。

演出は、ときおり状況説明のナレーションが入って分かりやすいです。ものすごい数の牛を追い立てるシーンは本当に雄大でいいものでした。

映像は昔のザラザラので観たので評価なしにしておきます。

1950年くらいにつくられた映画は、まだあんまり観たことがないですが、このくらいの時代の作品は、音楽は割とひっきりなしに鳴っているんですね。でも、うるさくないです。とてもステキな曲でした。

人間が生き生きしている映画でした。サイコパスのような歪んだ人間じゃなくて、慎ましさと思いやりと力強さにあふれた、質実剛健な人の暮らしを味わえます。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

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  • 勇敢
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