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二つの世界の男

二つの世界の男

THE MAN BETWEEN

98

d_h********

5.0

「第三の男」より面白い

「キャロル・リードなんて、凡作まみれのイギリスを象徴するような奴じゃないか」なんて思う人も、この作品と「フォロー・ミー」を見てから御判断願いたい。 この作品と「眼には眼を」を発掘したTUTAYAよGJ。 東西ドイツを舞台にした緊張感溢れるサスペンス。 「第三の男」同様に第二次大戦後を舞台にしており、アメリカの資本主義とソ連の社会主義の二つの主義によって引き裂かれたドイツ。 その二つの立場を行き来する主人公を追うスリル。 弁護士だった男が法律の通じない戦争によって価値観を覆され、戦後もまた資本主義と社会主義という価値観のまったく違う世界を行き来する事になる。 主人公に情報を提供する子供の愛らしさ、そして幼い子供が危ない仕事をしなければならないという理不尽さも当時の世情を現している。 廃墟となった町並みの荒涼とした寒気が生み出す恐怖は、「第三の男」よりも強烈に感じた。

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