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フランケンシュタイン (1994)

FRANKENSTEIN/MARY SHELLEY'S FRANKENSTEIN

監督
ケネス・ブラナー
  • みたいムービー 114
  • みたログ 1,443

3.62 / 評価:273件

好感は持ちました

  • cyborg_she_loves_me さん
  • 2017年10月28日 23時26分
  • 閲覧数 1181
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

 メアリ・シェリーの原作を忠実に映画化することが、どれだけ困難か、っていうことを、再確認させてくれた映画でした。

 この映画を見ていて何よりイライラするのは、物語の展開も、画面の動きも、あまりにも速すぎることです。原作の、深く、濃密な内容を全部、2時間強の時間に何が何でも詰め込もうとしたから、でしょうか。でもそれだけじゃなくて、コンマ数秒ぐらいのカットを機関銃のように次から次へと連射していく手法は、見ていてものすごく疲れます。
 これじゃあ、登場人物の誰一人にも共感している暇がない。なんか、「原作はこういうストーリーですよ」ということを早回しで教えてくれてる情報映画みたいです。

 ロバート・デニーロ演ずるこの名前をもらえなかった「生物」は、ちょっと傷跡や皮膚の引きつりがあるだけで、全然醜くありません。っていうか、どちらかというとハンサムですよこのキャラ。これよりもっと残酷な傷害をかかえた本物の人間なんて、いくらでもいます。
 これじゃあ、とても人間とは思えない醜い外見のために誰一人「友達」がいない、ということがどれほど恐ろしい孤独かが、描かれているとは言えません。
 やっぱりそもそも無理なんです、身長2.5mの、遠目で見ただけで怪物に見えて人々が逃げ出すような「生物」を、生身の人間が演ずるのは。今なら、CG使えば可能かもしれませんが。私は当時でも可能な特撮技術を駆使して「怪物感」を出してるかと期待して見ましたが、アテが外れました。

 エリザベスもよみがえらせるという、原作にない展開は、着想自体は見事だと思います。エリザベス役のヘレナ・ボナム=カーターさんの熱演ぶりにも喝采を送りたいです。
 ……が、残念ながら(といっちゃ変ですが)このよみがえったエリザベス、傷跡はあるけど、ちゃんと美しいです。この程度の傷跡で焼身自殺するのは、いくらなんでも説得力に欠けます。唐突すぎます。私なら、感謝しますよ。障害は残っても生き返らせてくれてありがとう、って。
 この話にするなら、もっともっと、どんな観客が見ても、「いくらなんでもこれは人間じゃないよな」と感じるぐらい、変形させないと。

 というわけで、見終えた感想は、結局凡庸な作品に終わってるな、という感じだったんですけど、ものすごい大掛かりでリアルなセット(いいもの作りたいという気迫が感じられる)とか、出演者の熱演ぶりとか、好感が持てるところも多々あるのと、何より、原作からかけ離れたこれまでの「フランケンシュタイン」像をもとへ戻したいという熱意に好感を持ったので、☆3つじゃなくて、4つ。

詳細評価

物語
配役
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映像
音楽

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