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フルメタル・ジャケット (1987)

FULL METAL JACKET

監督
スタンリー・キューブリック
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  • みたログ 3,965

3.99 / 評価:1142件

人間の狂気

  • shi******** さん
  • 2020年11月7日 18時15分
  • 閲覧数 636
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

この映画が評価されればされるほど、人間はダメになっていく…。
人間は環境順応動物だ。
周りの環境によって如何なる思考回路も備え付けることができる。
極端な話をすれば人間の思考回路は、操作が可能な代物ということ。
人心掌握の為に教育があり、集団行動があり、宗教があり、訓練がある。全ては、その家や組織、国や軍隊で統率可能な人格を作り上げる為に…だ。
何故?
全てはその時の支配者、権力者、利害者の意図する利害を最大限に引き出す為でしかない。
それは現在に至るまでの歴史という絶対なる証拠が証明している。
日本という国でさえも、はじめは小さな村どうしの争いから現在の形になった。
そこに至るまでに存在したのは、その時の支配者の欲のみだろう。
支配されたものは教育され、訓練され、自分の中の個という概念を捨て去られてしまう。
そこに、自分で判断するという選択肢は無い。
盲目的に一方的に信じること、判断することの危うさは、恐怖でしかない。
世界中に渦巻く権力者達の利害関係ほど、馬鹿らしく、下らないものはない。
そんなものに踊らされてイデオロギーがどうのこうの、主義や思想、宗教がどうのこうのなど、どうでもいい話だ。
ただただ、平和で自由であればいいだけ。
いつも不幸や犠牲を背負うのは、何の利害関係も無い平民だけだ。
この映画が、ただ一人の人間を戦争の中で淡々と殺人機械に変えていく冷酷さを表現しているのは評価されるべきだとは思うが、ヘリから機銃を乱射していた兵士のように殺人機械に変えられてしまうことによる危うさの方がもっと怖い。
この作品を観て、戦争の怖さ、イデオロギーの怖さ、国という概念の怖さは、あまり伝わってこない。
さらに言ってしまえば、人間として一番まともだったと言えるのは、精神異常をきたし自殺したデブ海兵隊員だけだろう…。
いつの時代も自分達は前線に出ることもなく、「人間の狂気」を利用して、自己の利益を得るものが存在し、その利害関係に乗るものが存在する限り、争いや戦争は無くならない。
人間の歴史はこれからもずっと繰り返される…。
そこに未来は無い。
ただただ馬鹿らしく、下らない世界だ。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 恐怖
  • 絶望的
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