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北京の55日 (1963)

55 DAYS AT PEKING

監督
ニコラス・レイ
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  • みたログ 131

3.66 / 評価:35件

今日の視点では欧米優越アジア蔑視になる

  • うろぱす副船長 さん
  • 2011年11月13日 1時22分
  • 閲覧数 1027
  • 役立ち度 6
    • 総合評価
    • ★★★★★

先日公開されたジェッキー・チェン主演作「1911 辛亥革命」

賛否両論ながら中国人の視点で描かれた20世紀初頭の中国の姿は自国国民でしか描けない壮大な歴史絵巻そのものであった。

ところで今から約半世紀前の1963年にハリウッドが1900年(明治33年)に起きた義和団の乱を映画化した作品がある。チャールトン・ヘストン主演の「北京の55日」だ。

圧倒的な人海戦術で攻撃してくる義和団に対して北京に駐留する欧米日8カ国連合軍が居留民を守る、という内容。この映画では何故、義和団の乱が発生したのか、など時代背景や歴史認識はあくまで欧米列強の視点でのみ描かれ義和団は善良な白人を無差別に攻撃する暴徒としか捉えていない。

それに比べアメリカやイギリスの駐留軍は紳士的な正義の軍隊として描かれている。
21世紀の今日では極めて偏向した欧米キリスト文明優越・アジア蔑視の作品としか評価出来ない。

もちろん、ハリウッドはその後も欧米優越・アジア蔑視作を撮り続けた。南米でのキリスト教布教を描いた「ミッション」、カンボジア虐殺の「キリングフィールド」、真珠湾攻撃を題材にした「パール・ハーバー」、ジェット・リーとジェイソン・ステイサムが競演した「ローグアサシン」など数えあげたら限がない。ハリウッド映画の歴史はアジア蔑視の歴史だった、とあらためて痛感させられる。

「北京の55日」は製作年次を考えたら仕方ないのかもしれないが時代考証なども相当にいい加減。特に異様なのが西太后や清国政府要人役は何と白人俳優が演じている事だ。かなり昔の事だが本作がテレビ放映された時、私の祖母(故人)が”西太后は白人が演じてる”と言っていたのが記憶に残っている。公開当時でもかなり違和感があったと思われる(欧米でも日本でも)。

それでもスペイン・ロケで作られた北京の広大なセットは今の水準で見ても迫力満点で素晴らしい。この辺りの力量はハリウッド映画ならでは。このセットを見るだけでも本作は鑑賞の価値があろう。

補足
1)日本軍将校役で伊丹十三が出演している。
2)義和団の乱を鎮圧したのは主に日本軍とロシア軍だったが「北京の55日」ではアメリカ軍の活躍ばかりが目立つ。これもハリウッドの長い伝統だ。

詳細評価

物語
配役
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音楽

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  • 勇敢
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