ベルイマン監督の 恥

SKAMMEN/SHAME

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ベルイマン監督の 恥
4.3

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作品情報上映スケジュールレビュー

作品レビュー(9件)

恐怖25.0%絶望的21.4%悲しい14.3%不気味14.3%パニック7.1%

  • pag********

    5.0

    ネタバレ別人になった夫

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • le_********

    4.0

    ネタバレ戦争により変容していくもの・いかないもの

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • 佐渡の渋谷陽一

    4.0

    ベルイマンらしさとらしくなさ

    どうして未発表だったのかと思う、ベルイマンらしさが出ているがかなり直接的な(ベルイマン的にだが)戦争映画でビックリ。この前の作品「狼の時間」がホラー映画だったのでこの頃は色々な作風を作品毎にどんどん試していたのでしょうか?それにしても冒険する監督だったんですね。

  • 一人旅

    5.0

    剥き出しになる人間の本性

    イングマール・ベルイマン監督作。 離島で妻と平穏な暮らしを送っていた男が戦争により自己を破壊される様子を描いたドラマ。 ベルイマン映画の中では比較的テーマが分かりやすい作品で、戦争が人間の精神にもたらす負の影響を男の言動の変化を通じて映し出している。 男(マックス・フォン・シドー)は気弱な性格で、そんな男を妻(リヴ・ウルマン)は度々責める。「根性なし!」なんて男として言われたくないような言葉で攻撃されるのだ。男の家庭はどちらかと言うとかかあ天下で、妻が男をひっぱっている。序盤で男の心の軟弱さを強調的に描くことで、戦争の悲惨な現実の被害者となった男の心の変化が一層明白になる。 男だけが戦争の被害者ではない。夫婦と友好な関係を築いていた市長も、戦争の狂気に心を侵され、権力を武器に夫婦に対し脅迫とも取れるような行動を取るのだ。和やかなムードで歓談している中、突如響き渡る市長の怒号。それまでの空気は一気に破壊され、狭い室内に緊張感がはりつめる。 戦争の恐怖と不気味さを感じさせる演出が素晴らしい。小舟にまとわりつく無数の死体。櫂で死体を船体から遠ざけようとしてもしつこくまとわりついて離れない。船上の人々が迫りくる死の気配に支配されていることを暗示したシーンだ。また、兵士が射殺される様子を映像ではなく銃声だけで表現したシーンも恐ろしく絶望的だ。 人を愛する気持ちや思いやる気持ちは人間性だが、冷酷さや攻撃性もまた人間性の一部だ。普段の平和な暮らしの中では後者の人間性は影を潜めているが、戦争という異常で狂気に満ちた環境に晒されると前者の人間性は失われ、人間性の醜い部分が人の心を支配してしまう。戦争だけが人間性の悪の部分を引き出す唯一のきっかけではない。逆に言うと、何らかの機会さえあれば人間の本性なんて簡単に表れてしまう可能性があるのだ。

  • りゃんひさ

    4.0

    恥=非人間性と解釈いたしました

    イングマール・ベルイマン監督の1966年製作、日本での劇場未公開作品『恥』をDVDで鑑賞しました。 昨年2013年暮に観たドキュメンタリー『リヴ&イングマール ある愛の風景』中にかなり用いられた映画だったので、どんな映画なのか興味を持った次第。 さて、映画。 北欧のとある島。 元交響楽団員の夫婦(マックス・フォン・シドーとリヴ・ウルマン)が都会から離れて暮らしいる。 夫はかなり鬱気味で、なにかあると二階に通じる階段でうずくまってしまう。 妻は夫との間に子どもが出来ないことを悩んでいる。 島から離れた本土では内乱が続いており、それが都会を離れた理由のひとつでもある。 しかし、平和にみえた島にも、政府軍の部隊は上陸し、頭上を戦闘機が飛び交うようになってきている。 ある日、解放軍の軍隊がやって来て夫婦を姿を映画として撮るが、解放軍はその映像に自分たちに都合がいいようなセリフを重ねて宣伝に使っていしまう。 政府軍は、それを知り、他の島に暮らすひとびととともに夫婦を捕えてしまう・・・ それほどベルイマン監督の映画を観ているわけではないが、これほど直截的に戦争をモチーフにした映画は初めて観ました。 大規模な戦闘シーンなどは少ないのですが、爆破や暴力が轟音とともに描かれ、凄まじい迫力で恐ろしくなります。 スヴェン・ニクヴィストの撮影が素晴らしいです。 で、映画でありますが、ベルイマンの映画ですので戦争を描くのが目的ではありません。 戦争を通じて、人間性が崩壊していくさまを描くのが目的です。 ですので、場所の詳細や戦争の背景などは描かれません。 あくまでも、架空の島、架空の戦争です。 (スウェーデンの歴史に疎かったので、こんな戦争があったのかしらん、と観ている間ずっと思っていました) 人間性の崩壊は、主として夫マックス・フォン・シドーに起こります。 初めは、食用の鶏も殺せず、爆音に恐れおののいていただけですが、政府軍に捕えられたこととその後の妻と市長とのやり取りを通じて、人格が崩壊し、ひとを殺すことを厭わなくなってきます。 このあっというまの変化をマックス・フォン・シドーが恐ろしい迫力で演じています。 反対に、妻リヴ・ウルマンは、戦場での死を目の当たりにして、気丈だった精神が急速に不安になっていきます。 そして最後には、絶望に辿り着いてしまいます。 夫婦は、戦地となった島から何人かのひとびとと小舟にのって海に漕ぎ出しますが、何日経っても陸地は見えず、船頭は海に身を投げ、終いには夥しい数の兵隊たちの屍の中に小舟は彷徨い出てしまいます。 小舟の中で妻は夫にささやきかけます。 それは、自分たちが持ちえなかった赤ちゃんの姿をみた夢の話。 その夢のなかで、何か言葉を聞いた、でもその聞いたことがある言葉は思い出せない、というもの。 たぶんその言葉は、祝福や希望やそれら明るい兆しを意味する言葉なのでしょう。 思い出せないことから、絶望に辿り着いた解釈しました。 タイトルの『恥』とは、「人間性」に対する対義語ではありますまいか。 人間的要素をどんどんと喪っていく究極のものが、戦争。 そう解釈したりゃんひさでありました。 評価は★4つとしておきます。 <追記> 舞台が架空の戦争と判れば、ベルイマン監督作品の中でも判り易い部類の映画だと思います。

スタッフ・キャスト

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基本情報


タイトル
ベルイマン監督の 恥

原題
SKAMMEN/SHAME

上映時間

製作国
スウェーデン

製作年度

公開日
-

ジャンル