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菩提樹 (1956)

DIE TRAPP-FAMILIE

監督
ヴォルフガング・リーベンアイナー
  • みたいムービー 13
  • みたログ 67

4.25 / 評価:16件

サウンド・オブ・ミュージックの真実の物語

  • Kurosawapapa さん
  • 2010年12月28日 8時16分
  • 閲覧数 1491
  • 役立ち度 29
    • 総合評価
    • ★★★★★

この映画は、ジュリー・アンドリュース主演の「サウンド・オブ・ミュージック」(1965年)の元となった、1956年西ドイツの作品です。

マリア・フォン・トラップによる自叙伝を原作としており、
本作では、トラップファミリーがアメリカに亡命するまでを、
そして「続・菩提樹」では、渡米後のトラップファミリーが描かれています。


「サウンド・オブ・ミュージック」とかなり似ていますが、ミュージカルではありません。

家族構成や、アメリカへの亡命など、むしろ本作の方が真実に基づいており、
「サウンド・オブ・ミュージック」は、自由に脚色された作品と言えます。

トラップ家の子供たち(7名)も、長男16歳、長女14歳、次女13歳、次男12歳、三女10歳、四女8歳、五女6歳と、史実と同じ設定。

「サウンド・オブ・ミュージック」にあった、長女の恋物語はありません。

史実として、マリアは結婚後、一男二女を産み12人の大家族(両親と子供10人)になるのですが、
本作においては、結婚後に産んだ赤ん坊が1人登場しています。

マリアを演じたのは “ドイツのデボラ・カー” と言われたトップ女優、ルート・ロイヴェリック。




見習い修道女であったマリア。
修道院ではリンゴを丸かじりしたり、口笛を吹いたり、少々おてんばな雰囲気。

しかし、清らかで聡明な女性であることに、変わりありません。

トラップ家に家庭教師として勤め、トラップ男爵と結婚しますが。
恋心があまり伝わらないまま結婚してしまうところは、少々残念なところ。

子供たちの表情も一様で、「サウンド・オブ・ミュージック」のような個性に欠けます。

それでも、合唱のシーンはとても素晴らしく、まさに天使の歌声☆
思わず聞き入ってしまうものがあります。



オーストリアを襲った金融恐慌によって全財産を失ったトラップ家は、豪邸(自宅)を利用してホテル経営にのり出します。

(1923年から1938年まで実際住んでいたトラップ家の邸宅は、現在でもホテル「ビラ・トラップ」として経営をしており、宿泊できるそうです。)


その後、ナチス政権下によるドイツ併合により、家族はアメリカに亡命。

渡米後、保証人不在で入国できないという危機をむかえるのですが、
そんな時、彼らの歌が危機を救います。

家族が、自由の女神を背景に歌うシーンは、抑圧から開放されるようなカタルシス。


歌の持つ力、歌うことの素晴らしさが、染み入るように伝わり、
夫と家族を支える女性として、マリアの気丈さも、しっかり伝わってきます。

「菩提樹」とは、シューベルトの歌曲のこと。
家族が歌うこの曲が、感動に満ちたクライマックスを飾ります。



「サウンド・オブ・ミュージック」は174分、本作は97分であるため、
必然とディテールには差が出ますが、
結婚式のシーン、合唱のシーンなど、本作も素晴らしい映画であることに違いはありません。

そして、史実に近い作品なので、
よりリアリティをもって迫ってくるものがあります。

本作の感動は、続編を鑑賞すると、さらに伝わってくるものがあり、
是非、「続・菩提樹」とセットで御覧いただければ、と思います。


(「続・菩提樹」レビューへ続く)

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