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ホッファ (1992)

HOFFA

監督
ダニー・デヴィート
  • みたいムービー 15
  • みたログ 91

3.35 / 評価:26件

泥まみれの左翼ゴッドファーザー

  • uqj***** さん
  • 2019年8月23日 3時44分
  • 閲覧数 139
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

意外にあまり知られてないエーガなんだけど、かなり、
結構なものだと思ってます。

ダニー・デヴィートが監督と、実に気の利いた助演で出ていて
なんせホッファ役のニコルソンが
相当なハマり役です。

相~当なもんです。
ニコルソンは。  マジで。

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全体としては
「ゴッドファーザー」の雰囲気の
映画だと思ってもらって間違いないです。

1930年代のトラック運転手たちの、
全米規模の組合を
組織した男が
{右手にヤクザ・左手に組合} という二大勢力を
うまい事お手玉のようにジャグリングしながら

さらに政治家も手玉にとりつつ、司法・警察も手懐けつつ、の
絶大な権力と贅沢をゲットしていったという、
おどろきの実話なんですけど

・・

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「ゴッドファーザー」みたいな映画が持つ魅力ってのはまあ、
基本的によく言われる家族の物語とか
ギリシャ神話的ななんたらかんたらとか

現実のマフィアを描くことの苦労がどうだとか
美しい映像と音楽がどうとか常に言われてますけど、

結局のとこ、ああいうエーガに我々一般人が
かぎりなく惹かれてゆくその、
{客としての原動力} が
いったい何に呼応してあれほどまでにああいう
暴力的な叙事詩に魅力を感じて
そのとりこになってしまうのかというと

私なんかが思うのは

    「俺はやっぱりこういう事はしたくないなあ」

という実感が
観客各自の胸の底にしっかりと、その一人一人の人生観として
根をおろしているがゆえ、

     なのではないかと思っておるのですわ。

・・

    「俺はこんな人間みたいなのにはなりたくねえなあ」

          という生き方の基本ライン。

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で、この
『ホッファ』という映画にもそういう対・ゴッドファーザー的な

    {われわれの側の基本的なモラルの在り方}

を無意識に問いながら・あるいはこのホッファという男に
そういう反面教師的で悪魔的でヤクザ的な造形を大いに認めつつの、
アンビバレンツな{ゴッドファーザー的カタルシス}が
あふれていると
まあ、
俺なんかは思っているのですがね。

・・

これはもともとテレビ映画なんですが、
こういう
「組合」というもののその、
扇動者というか強力なリーダーが暴走した場合というのは

これはそのまま、現実の
ソ連の歴史の初期の流れの、その生き写しみたくも見えてくるし、
また、
その裏に常に「暴力装置」としてのヤクザというかマフィア勢力が
{被・利用対象としてのパワーバランサー}
として必ずや台頭してくる、

という発展のしかたもそれがそのまま日本における
初期のドロドロの昭和史そのものにも見えるし、

あるいは毛沢東からずっと続いて今のあの「チョー資本家独裁者同志」の
太ったおっさんのやり方へも
ず~っと綿々と続いておる
そういう定番のパターンなんやな、
と。

まあ、原発にしても
今の水道事業の外資と保守政権とのカラミやなんかもみんなそうですけど

「利権のでき方」 および 
「市民が利権を野放しにしてしまう心理構造の弱さ・あいまいさ」

みたいなものの
実話としての強力なケーススタディとして

非常に上質な映画的カタルシスもからめての、
「ダニー・デヴィート流のゴッドファーザー」
あるいは
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」
に近いものに昇華されていると思います。


(しつこいようやが、俺はリベラリストやから)

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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