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インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説 (1984)

INDIANA JONES AND THE TEMPLE OF DOOM

監督
スティーヴン・スピルバーグ
  • みたいムービー 140
  • みたログ 6,899

4.16 / 評価:1859件

鬼神スピルバーグの真価を見よ!!

  • tgt******** さん
  • 2013年7月20日 9時33分
  • 役立ち度 15
    • 総合評価
    • ★★★★★

今まで見た映画の中で、一番楽しかった映画を挙げろ、と言われたら、
まあ、冷静に考えると普通はかなり悩むとは思いますが、
いい酒飲んで程よく酔いが回った頃合なら、
多分、本作を選ぶんじゃないかなあ(^^;)。

「レイダース 失われたアーク」の続編にして、私的にはシリーズ最高傑作! 前作が、ナチスドイツを敵に回して、秘境冒険物に戦争アクションの面白さを加味した、レトロ趣味の007的な趣のあるエンタティンメントであったのに対し、今回はインドの秘境での魔教集団と戦う、エキゾチズムあふれるストレートな冒険活劇としています。

まあどこがどうというよりも、とにかく凄い。凄すぎる(^^;)
本作のスピルバーグの演出は、いい意味で「完全にタガが外れている」「頭おかしい」「振り切ってる」等としか言いようが無い。天才監督が、そのエネルギーを“娯楽”だけに注ぎ込んだ結果、そこに現れる映像のエネルギーは、普通の人間の理解を遥かに超えてしまってます。

文字通りのジェットコースター・アクションの始祖にして究極。十五段重ねのお節料理をわんこそばの速度で食わされているかのような圧倒的な情報量とめまぐるしいばかりのスピード感。

しかも、個々のアクションの流れとその場の状況が手に取るようにわかる構図・編集ときたらまさに絶妙。一つのアクションが終わると息つく暇も無く次のアクションになだれ込み、不意に脱力系のギャグを挟み込みながらも、全くスリルを殺ぐことの無いさじ加減も見事と言うほかない。

この矢継ぎ早のアクション構成において、これ以降、本作を超える作品は存在していません。特筆すべきは、カットのつなぎ目においても、そこにあるアクションの運動曲線が観るものにはっきり伝わる構図・タイミングの完璧さ。あらためて見直すと、当時ワンカットだと思ってたシーンが、細かな数カットを極めて巧みに編集してつないでいたことが解かって呆然とします。

最近の、特にマイケル・ベイ以降の新人監督の多くが、アクションシーンでカメラを激しくブレさせ、臨場感を強調する手法を好んで使いますが、実はあれは、「めまぐるしいカットの切り替わりによる目の回るようなスピード感」を「カメラの一回撮り」で体感させようという“省略演出”に過ぎないのではないかと思いましたね。要は、構図に対する美意識が低く、編集のセンスが無いのをごまかす手抜き手法。(マイケル・ベイは違うと思うけど)

で、本作、アクション自体はもちろんですが、そのほかにも見所満載。度肝を抜かれた、と言う意味では冒頭のオープニングクレジットに重なる往年の絢爛豪華なハリウッドミュージカルを髣髴とさせるダンスシーン!秘境冒険映画の冒頭に、こんなシーンを持ってくるなんて、お洒落の極みじゃないかと思う。しかも、このシーン、実は“映画のウソ”の見本市のような構成なのに、絶妙な編集により観客にそれと気付かせない。これでインディ・ジョーンズの最初の登場シーンまで観た観客は、もう完全に映画の世界に引きずり込まれてしまう。

ジャングルを象に乗って横断するインディ一行の胸躍るエキゾチズム、インディとウィリーの意地の張り合いの面白さ、魔教の寺院の禍々しい佇まい、子役にして、素晴しい相棒の理想形を演じるショート・ラウンド役、キー・ホィ・クァンの天才ぶり、等々、スピルバーグがこれまでに胸躍らせたであろう、「幸福な映画的記憶」がこれでもかとばかりに詰め込まれています。

後年、スピルバーグ本人が、「シリーズ中では一番嫌いな作品」と言っていますが、逆に、それならばと自分の演出スキルをひたすら叩き込む構成にした事が成功し、この尋常ならざるドライブ感を生んだのかもしれません。

映画というものは、大概、必ずしもシーン順に撮影されないこともしばしばで、どうにかすると冒頭シーンが最後に撮影される、なんて話も多い。冷静に見るとそれが解かってしまい、興ざめする映画があることもしばしば。だが本作は、なんというかもう、映画自信が完全に一つの“生き物”のレベルにまで昇華してしまっている。それが意思を持って疾走している、映画史にも稀有の存在感を放つ大傑作。毎年夏に、「ランボー 怒りの脱出」と二本立てで、永遠に劇場公開し続けて欲しいですね。

ちなみに本作、私は初公開時、今は無き新宿プラザ劇場の先行オールナイトで鑑賞。その時はもう、なんというか…場内が“爆発”してましたね。歓声、拍手が入り乱れ、それが邪魔でもなんでもない。後にも先にも、これ以上に幸福な環境の中で、“地獄のように面白い映画”を鑑賞できた体験はありませんでした(^^;)。

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