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炎と剣 (1954)

PRINCE VALLIANT

監督
ヘンリー・ハサウェイ
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2.50 / 評価:2件

ワックスマンの音楽は一級品

  • rup***** さん
  • 2015年11月8日 22時35分
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    • 総合評価
    • ★★★★★

アーサー王物語の外伝ともいえる本作。
裏切り者スリガンによって王位を簒奪されたヴァイキングの王の息子ヴァリアント王子が庇護者であるアーサー王の居城キャメロットに赴いて一人前の騎士になるための修行をするというストーリーです。

原作は新聞連載のコミックで、きらびやかな騎士道物語になりそうな題材なのですが、硬派のヘンリー・ハサウェイ監督向きではないようで、演出が固く、盛り上がりに欠ける印象は否めません。

ただ、それを補って余りあるほどの雰囲気を出しているのがフランツ・ワックスマンの音楽です。ワックスマン会心の一作とも言えるようなダイナミックな曲調で、オープニング・クレジットから華やかさ満載です。躍動感あふれる曲に映画の中味が付いていけていないような感じすらしますが、このワックスマンの音楽を聴くだけでも本作を鑑賞する価値があるといえます。

主役のヴァリアント王子は、当時若手のロバート・ワグナーが演じていて、溌剌とした活躍をみせているものの、おかっぱ頭のかつらをつけて登場するのがちょっと滑稽に見えます。

一方、敵役となるのがアーサー王の異母兄弟のブラック卿で、ジェームズ・メイスンが演じています。メイスンが堂々たる騎士ぶりで男っぷりもよく、「ゼンダ城の虜」のヘンツォ伯もこういう風貌で出てほしかったと思ったくらいでした。

ヴァリアントの師匠となるのは有名な円卓の騎士ガウェイン卿で、演じているのはスターリング・ヘイドンですが、ここではちょっと間の抜けた雰囲気です。

また、ヴァリアントが敵に襲われて負傷したところを救ってくれる2人のお姫様姉妹をジャネット・リーとデブラ・パジェットが演じています。ヴァリアントは、ジャネット演じるアレタ姫とすぐに恋仲になりますが、ガウェインも彼女に一目惚れして三角関係になってしまうという厄介な事態も起こります。

ガウェインに片想いをしているデブラ演じる妹アイリーン姫がちょっと可哀想。一目惚れをするなら断然エキゾチックな美女デブラの方じゃないかなと私なら思ってしまうので(笑)、この配役は個人的には納得しかねました。

ジャネット・リーの魅力は、時代劇のお姫様より「ジェット・パイロット」のような作品でこそ発揮されていると思うのですが、「血闘」でも、エリノア・パーカーがいるにもかかわらず主人公の心を掴む役を演っていたので、この当時のジャネットの人気はかなりのものだったんですね。

ハサウェイ監督らしく実景も随所に取り入れていて、入り江の場面や森の中での活劇などセットでは出せない雰囲気が堪能できます。馬上槍試合も臨場感が出ていました。
さらに、城攻めのシーンでも、火をじゃんじゃん燃やしてかなり迫力ある映像を作り出しています。火柱が何本も立って、スタントも相当危険な感じ。後年の「サーカスの世界」での火災シーンを髣髴とさせるような場面になっていました。

ラストには、ヴァリアント王子とブラック卿の一騎討ちがあります。時代が古いので先の尖った細身の剣ではなく、重たいロングソードを振りかざしての力任せの討ち合いで、マイケル・カーティスやジョージ・シドニーの作品の剣戟のような様式的な美しさがないのはちょっと残念。
剣を落とした後に盾のとんがったところを使って攻撃したりしているのはどうなんでしょう。もう少しスマートにやってくれると気分が出たのですが・・・。

詳細評価

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