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焔の女 (1941)

THE FLAME OF NEW ORLEANS

監督
ルネ・クレール
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4.00 / 評価:1件

ディートリッヒの魅力が詰まった一作

  • rup***** さん
  • 2015年11月28日 0時01分
  • 閲覧数 407
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

ユニヴァーサル時代のジョー・パスターナックのプロデュース作品で、「砂塵」「妖花」に次いでマレーネ・ディートリッヒを主演に据えた3本目となった本作。

パスターナックは、ユニヴァーサルではディアナ・ダービンやグロリア・ジーンのような少女歌手を売り出しただけではなく、ジョセフ・フォン・スタンバーグ監督とのコンビ解消後、ボックス・オフィス・ポイズン(客を呼べないスター)のレッテルを貼られてしまっていたディートリッヒを「砂塵」で西部劇の酒場の鉄火な歌姫に起用して、「嘆きの天使」に代表されるディートリッヒの歌手としての才能を再び引き出し、大胆なイメージチェンジに成功。

続く「妖花」も「砂塵」の南海版を狙ったような役柄で大衆的な人気を集めたわけですが、本作のディートリッヒは、前2作のタフさを前面に出したキャラクターとは一味違ったエレガンスを身に纏った女性を可愛らしく演じて、また別の魅力を見せてくれています。

本作は、第二次大戦中渡米していたルネ・クレールがアメリカで監督をした最初の作品でもあり、全編にわたってクレールの持つ柔らかいタッチが出ています。
冒頭では、ミシシッピー川にウェディングドレスだけが浮かんでいる様子を映して、これはいったい如何にというような謎めいた始まり方で、観客を物語へと引きこんでいきます。

ディートリッヒは、ヨーロッパからやってきた女伯爵を名乗ってニューオーリンズに居を構えているものの、その正体は、自分の魅力を武器に金持ちの男との結婚をもくろんでいるゴールドディガー(金目当ての女)であるという役どころ。
劇場で失神したふりをして資産家の中年男(ローランド・ヤング)を引っ掛け、着々と計画を進めようとしていたところ、粗野ではあるものの男らしい逞しさにあふれた若い船長に出会ってしまい、次第に気持ちが傾いていくという話の流れになっています。
この若い船長を演じているのが「砂丘の敵」などでこの当時まだ二枚目をやっていたブルース・キャボットなのが見ていて新鮮な印象を受けます。歳を取ってからジョン・ウェイン映画での脇を固めるバイプレイヤーのイメージが強いので、本作で堂々とディートリッヒの相手役をやっているのが不思議な感じでもありました。

物語自体は、今どきの恋愛ドラマでも散々描かれてきたようなタイプのものなので、目新しさというものはあまり感じられないかもしれませんが、脚本を書いているのがノーマン・クラスナなので、単純なラブロマンスには終わらせていません。

ディートリッヒがヤングがいるのを知らずにちょいちょい本性を出してしまったのを逆手にとって、自分にそっくりの女性がもう1人いるように見せかけるという凝った策略を展開させることにより、ディートリッヒに一人二役のような演技を披露させてその魅力を引き出しています。片やエレガントな淑女、もう一方は世間擦れしたやさぐれ女。この演じ分けを楽しめるのも本作の面白さではないかと思います。
また、1曲だけではありますが、本作でも歌を披露してくれています。

「砂塵」「妖花」に引き続きミシャ・オウアがディートリッヒの正体を知る男として登場して存在感をみせていますし、「駅馬車」の馭者役が有名なアンディ・ディヴァインもキャボットの船乗り仲間の役で出ています。また、赤狩りの犠牲者でもあり「緑園の天使」の母親役が印象に残るアン・リヴィアが貴婦人の1人として顔を出しているのも注目に値する点となっています。

詳細評価

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