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ボルサリーノ
2014年3月1日公開

ボルサリーノ

BORSALINO

1252014年3月1日公開

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4.0

マルセイユのギャングスター

アラン・ドロンとジャン・ポール・ベルモンドの共演が見られる今作ですが、エンタメの王道ギャングもの、といった映画です。 心ゆくまで二人の演技を楽しめます。物語は凝ったものではありませんが、その分シンプルでおもしろいです。どんどん街のボスに近づいていく二人。この高揚感と哀愁、というんでしょうか、その二つがないまぜになったのを、よく演じています。 ただ、演出面ではたいしたことありません。 二人のスターがいると、やっぱり難しさがあるんだと思います。カメラも基本的にぬるぬる動いて、二人の姿をつねに真ん中に捉えるようにしています。そのために奥行きを欠いていますし、それに均等に二人の姿を映さなければならないという宿命のためか、それぞれたった一人で主演をやれるドロンとベルモンドの魅力を半減させてしまっているところがあります。 主演である二人以外にも、とてもいいキャストを用いているように見受けられました。渋くって、セクシーで、雰囲気がある。ちょっともったいなさまであります。これだけ格好いい男たちが共演しているのに、ただのエンタメものかと。 ギャングといえば、やっぱり「成功」ですよね。成功してゆくところが面白いんです。でもその陰で仲間が死んでしまったり、反目があったりと、シリアスな映画だとそこもきっちり描いていきますが、この映画はそのあたりはかなりマイルドに表現されています。 これはとにかくドロンとベルモンドをいかに魅力的に描くかに焦点を置いているからだと思います。ただ、やっぱりこれでもかといわんばかりに、二大スターの共演の難しさをまざまざと見せつけられた、そんな映画でした。

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