マウス・オブ・マッドネス

IN THE MOUTH OF MADNESS/JOHN CARPENTER'S IN THE MOUTH OF MADNESS

96
マウス・オブ・マッドネス
3.5

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作品情報上映スケジュールレビュー

作品レビュー(23件)


  • ikk********

    2.0

    ここまで本に影響されるかなぁ

    夜道を走行中、変人と数人遭遇。そしてトンネル?抜けたら、いきなり朝。誰も居ない静か~な街並みが妙に美しく見えた。何か日本の田舎の現状を見ているように感じたのは私だけだろうか・・・。  前半はそれくらいしか印象に残らなかった。 「ここが本の街か」そんな感じでしばらく謎解きしてるような二人。怖い場面は少なく進むので、ホラーというよりミステリーなノリに感じたかな。  中盤はお化け屋敷。 連れの女は逆エビ+逆顔!なんじゃこりゃ。でもこの部分はリピートしたくなるかも。。。とにかく色んなゾンビが出てくるので気に入ったキャラでも探すために観ているのか・・・。エイリアン?が出てきてSFぽい部分もあるけど、私はもうストーリーを考えるのを辞めました。本の内容もわからないし。     こんなに洗脳される本があったら恐ろしい。映画や音楽、宗教やスポーツ何でもいいが、もし世界的に洗脳されたらというテーマがあるのでしょう。 まぁ、あの世に行ってたのに、なかなか受け入れられない人の話しってことで自分はまとめちゃいました。 さすがにチャールトン・ヘストンは予想通りチョイ役だったなぁ。 私にとってはテーマ曲と、静か~な街しか印象に残らなかった。

  • sudara

    2.0

    迫ってこない

    ジョン・カーペンターでクトゥルフ神話をオマージュしているというので期待したがハズレ。全然怖くない。神秘さも迫ってこない。それっぽいクトゥルフ系クリーチャーは出てくるもののチラ見せ。アラが見えちゃうから長く映せないってことか?ゾンビ化した人間のメイクも雑だしスプラッター度も不満。化物が自分の頭を撃ちぬいたって恐怖や残酷さは感じません。首が180度曲がった女が車から出てきて這いまわるシーンだけ、遊星からの物体Xとかエクソシストっぽくて拍手したのがせいぜいでした。

  • yam********

    5.0

    ネタバレ重層構造の虚構の中に陥り正気を失う恐怖

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • 1048

    2.0

    久しぶりに観賞

    大昔に一度観賞したが、 内容はわすれていた。 とにかくイマイチだったのは覚えていたが 、今回またまた再観賞。 やっぱりイマイチだった。

  • qqj********

    4.0

    今見てもこえぇーえ

    小さい頃に見て、独特の雰囲気とおっかないモンスターに特殊メイクに記憶に残る濃ゆいシーンの数々。 2018年のハロウィンを見てジョン・カーペンター監督の作品を色々見ようと思い、1978年のハロウィンの次に浮かんだのがこのマウスオブマッドネスでした。 今見ても怖い、ホラーの傑作です。 ただ贅沢を言えばもっと低予算にして音楽を80年代風ロックとかでなく、1978年ハロウィンのような不気味なBGMで埋めつくし、モンスターなど見せずに雰囲気と想像力を描き立たせるように作っていたらもっともっと怖い映画になってたと思います。 それでも数あるホラーの中でも大好きな映画です。

  • カーティス

    5.0

    世界が足元から崩れていく感じ

    終末感漂うホラー映画。読む人を狂わせると評判のホラー作家が失踪。捜査を依頼された保険調査員がわずかな手掛かりからたどり着いたのは、小説に登場する架空の町だった…というストーリー。 とにかく雰囲気が秀逸な作品で、何が起こるのかわからない妖しげな雰囲気が全編を覆っています。(とくに真夜中に走る自転車のシーンは怖い!!) フィクションが現実世界を侵食していく描写も、ハラハラドキドキという怖さこそないものの、じわじわとくる怖さがありました。まるで、自分の信じている世界が足元から崩れていくような、そんな感じ。 陰影の濃い画面や回想形式といった、40~50年代のフィルムノワールを彷彿とさせる様式が特徴的。古くさいといえばそれまでですが、本作の妖しげな雰囲気にはぴったりと合っていました。 古風な様式とは裏腹に、音楽は80年代風のロック調。不思議と合っていました。…なんででしょうね、不思議です。 とてもよく出来たホラー映画なのですが、唯一不満だったのは怪物の姿を見せてしまったこと。怪物の姿があらわになるホラー映画は個人的には好きなのですが、本作に関しては見せないほうが良かったのではないかと思います。怪物の造形自体は悪くありません。しかし、画面に映った怪物が観客の想像よりも怖くなることはまずないのです。 せっかくの不気味な雰囲気に水を差してしまっていたのが残念です。

  • fly********

    5.0

    作り手の願望の象徴として

    自らが生み出した作品で見る者、読む者、聞く者、感じる者をどうにかしてしまいたい。それは作家なら誰しもそう一度は思うことです。それを表したのが本作です。ラブクラフトの影響も見られますが肝心なのは観客を狂わせたいこの一心なのではないでしょうか。

  • hor********

    2.0

    触手

    「物体X」的なものをあえて見せないほうがよいのだが、なぜ出してしまうのか。 老婆の正体ですらぼかしたりせずしっかり見せてしまっているし、 なんだかわざと奥行きを減らし、より浅くより陳腐になるように 積極的に舵取りをしているように感じた。 そういう映画全体の舵取りについては摩訶不思議な映画である。

  • mas********

    5.0

    人類が辿る終末観そのもの

    ホラー特集第5弾はB級ホラーの帝王、ジョン・カーペンターの隠れた傑作で行きたいと思います。 今日のお題目は「マウス・オブ・マッドネス」です。 久し振りにLDで鑑賞しました。いやぁ、この作品は凄いぞっ!改めてカーペンター映画の中でも「遊星からの物体X」に匹敵するメガトン級の面白さだと認識! 精神病院に拘束されている元フリーの保険調査員ジョン・トレントが静かに語り出す。 ジョンは大手出版社アルケイン社から、行方不明になっているベストセラー作家サター・ケーンを捜し出し、彼の最新作「マウス・オブ・マッドネス」の原稿を受け取ってくるように依頼される。彼の作品はどれも超ベストセラーとなっているホラー小説なのだが、彼の小説の読者が突如暴れ出したり、最悪な場合には殺人まで犯してしまうという事件が頻発。最初はくだらない三流ホラーとタカを括っていたジョンだが、ケーンの小説を読んでいる内に、徐々に精神を蝕まれていく。そして遂に小説の中の町、ホブズエンドに迷い込んだ彼は、そこで小説の中の出来事が次々と現実となっていく様を目の当たりにすることになる・・・。 幻想的怪奇小説家として名高いH.P.ラヴクラフトの世界をベースにカーペンターお得意の不条理感を前面に押し出した何とも異様な映画です。当然のことながら、観客たちにはどこまでが現実の世界で、どこからが虚構の世界なのか、そのボーダーがとても曖昧に作られています。この作品の受け止め方はそれぞれ観る人によって違うでしょう。 しかしこの映画のゾクゾクするような魅せ方の手法の数々、ホラー、サスペンス好きにはもうタマラナイ作品です。夢から覚めたと思ったらまだ別の夢の中、真夜中の一本道を自転車で疾走する少年が突如老人の姿に早変わり、ホテルの壁に掛けられた絵は観る度に変化していく、そして逃げ出そうにもまた同じところに戻って来てしまうという閉塞感。 こうしたミステリアスな映像だけではなく、「物体X」を彷彿とさせるようなクリーチャーの数々、180度首が回った「エクソシスト」のスパイダーウォークのようなヴィジュアルショック、不気味でゾクッとする映像と笑っちゃうようなシーンの波状攻撃でもはや観ているこちらも精神崩壊、いやそれこそがカーペンターの本作における狙いなのでしょうがね。 カーペンターはモンスターモラリストであるという説があります。これはホラー映画に政治的な側面を盛り込んだロメロとは似て非なるもの。人種差別や消費社会の脆さへの警告といった大掛かりなものでなく、あくまで人間の弱い道徳観を劇中のモンスターを通して語りかけるのがカーペンターのカーペンターたる所以。「ハロウィン」では無軌道な若者たちに対する戒めを、「物体X」では人間不信を、そして「ゼイリブ」では虚栄心を実にブラックに盛り込んでいました。しかし本作においては従来のカーペンターの範疇には収まり切れません。本作にカーペンターが盛り込んだものは、人類が辿る終末観そのものなのですから。 主人公ジョン・トレントの辿っていく数奇な道程、それは未来の人類への警告そのものです。全てが狂ってしまった世界においては狂気こそが正常、つまりそのような世界では本来の人間らしい正常さは異分子となってしまう。これがどれほど恐ろしいことか。 この狂気に翻弄されるジョンを完璧に演じたサム・ニール。「オーメン3」のダミアン、そして「ジュラシック・パーク」の博士役で有名ですが、私の中ではやはり本作のジョン役がこの人の白眉です。 そしてこの作品、意外にも結構有名どころが出演しているのですよね。件の人物サター・ケーンを演じるのは「Uボート」で悲劇の艦長役だったユルゲン・プロホノフ、精神科医には「オーメン」の首チョンパカメラマンを演じたデビッド・ワーナー、そして出版社社長には大御所中の大御所チャールトン・ヘストン伯父さまと来ている。紅一点ジュリー・カーメン嬢の怪演も見逃せません。 治療不可能な疫病の猛威、そして大地震に端を発した重大な原発事故。いずれもその昔起こり得る人類への脅威という題目で映画化されてきたものです。しかし今やそれが現実となってしまっている。想像上の恐怖が現実の恐怖となっていく現代、ある意味小説上の奇怪な現象が次々と現実になっていくこの映画とリンクする感覚を禁じ得ません。 もう敢えて破綻させたかの様なストーリー展開、観る度に新しい発見があるとかという次元ではありません。それどころか観れば観るほど混沌としていくこの映画は麻薬的な魅力に溢れている。 カーペンターファンならば絶対に押さえねばならない作品です。

  • Amaterasulover

    3.0

    悪魔の書。

    カルトの帝王ジョン・カーペンターのホラーです。失礼、ホラーがこの監督の本道でしたね。。 作家が悪魔の意のままに本を書いたとしたら、、、その本がベストセラーになり映画化され人々に取り返しの付かない影響を与え始めているとしたら、、。自分の人生を悪魔が書き直して、いつの間にか、自分は物語によって動かされているとしたら、、、。 結構、説得力があり面白かったですが、時折出てくる怪物を一切使わずに、そして、時折コケオドシ的な、音使いと、急に寄るカメラワークや、急に画面に被写体が出てくる、子供っぽい演出をやめて、、もっと、、例えばキューブリックのシャイニングのように、静かに狂気に変質していく心理戦に持っていったほうが怖さが引き立っていったのではないかと思います。そこが酷く残念でした。 夜の街を移動して、、ある橋を渡ると、、そこはいつの間にか夜が明けた小説の街になっていた。。 ちょっと、実空間と虚空間の結び方が、千と千尋の神隠しに似ています。 こっちの方がはるかに古いのですが。。橋って、別世界を結ぶものとしては良いトランジションなのかもしれませんね。 最後の主人公が映画館に入るシーンなど、良く出来ていて、ホントに、、前編こんな風に 怪物を使わず、心理戦に出来なかったものかと、、個人的にはホント悔やまれます。 コケオドシや怪物がなければ、、評価は5なんですけど、、。

  • 一人旅

    4.0

    狂気と恐怖の異様な世界

    ジョン・カーペンター監督作。現実と虚構の見分けがつかない不条理な世界。そこへ引きずり込まれていく保険調査員。恐怖の街から脱出しようと車を延々走らせても、なぜかいつの間にか元の道へと戻ってしまうという絶望感。

  • ZZZ

    5.0

    ザ・ホラー

    「マウス・オブ・マッドネス」(正確には「IN THE MOUTH OF MADNESS」)。劇中に登場するホラー小説の名称であり、且つ劇中映画のタイトルである。 超人気ホラー作家が失踪する。主人公は作家の探索、若しくは既に発売を予定している新作ホラー小説の原稿採取を依頼される。その作家の小説を読む内にある規則性に気が付いた主人公は、それを手掛かりに作家を探しに行く。その道中で発生した事を述懐する形式で物語は勧められる(とは言え、そのシーンは初めと終わりだけだが)。 監督は巨匠「ジョン・カーペンター監督」。”遊星からの物体X”のクリーチャーを思わせる様な”何か”などジョン・カーペンター監督らしい作品だと思う。少々残念なのはこのクリーチャーが余り登場しない事くらいか。 古い作品なので、特殊効果としては今のVFXと比べれば見劣りするが、それでも中々のものだと思う。 この映画は”もっと大きな物語のワンピースに過ぎない”とも言える。そして、デカルトの「我思う、ゆえに我あり」という有名な言葉を想起させるが、、それすら否定させる様な物語である。 良作のホラー映画。

  • unu********

    5.0

    ネタバレトランプ一枚の小さな嘘

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • kru********

    5.0

    ネタバレ素晴らしいダークファンタジーホラー

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • pdg********

    5.0

    覗くな。本当に狂うぞ。

     これはあくまで映画だということを忘れずに観てください。 ホブの町は実在しません。そして、「?」となったらいったん観るのをやめたほうがいいです。  サター・ケーンの世界は居心地がよすぎる。  あなたはきっと最期まで観てしまう。 つまり、主人公ジョン・トレントの結末を体験することになります。 その覚悟がおありなら、是非。

  • car********

    5.0

    イメージがイメージのままイメージに

    映画化された小説はたくさんある。 そういう小説は、それ自体が 映像的な味わいを持っていることが多いと思う。 小説を読んで頭の中で想像する映像は、 細部まで作り込む必要もなく、 おおまかなイメージだけで満足できる。 ただ、映画となるとそうはいかない。 映像になり、突如はっきりとした形を帯び、 イメージがイメージではなくなってしまう。 これはよく言う、「映画化されたらイメージと違った」という 話とはまたちょっと違う。 「マウス・オブ・マッドネス」を観てド肝を抜かれた。 これは「小説的映画」だと思った。 映画を観ているような感覚に陥る小説は多い。 でも、小説を読んでいるような感覚に陥る映画には お目にかかったことがない。 上手く言えないけど、 この映画には、小説を読むときの、 あのぼんやりとした浮遊するイメージがそのままある。 観客のもつイメージとシンクロして増幅するなにかがある。 登場人物達が体験する 「サター・ケーンの本を読むとおかしくなる」と言う現象を、 観客はこの映画を観ることで体験するのだ! ・・・いやまあ、本気で信じ込んでしまいそうになる。 とにかく、ホラー小説に慣れ親しんだ人にとっては、 間違いなく五つ星、お気に入り直行映画のハズ。 これは、この映画の世界がラヴクラフト的だというのとは ぜんぜん別種のことだと思う。 だって、私クトゥルフ苦手ですから。 なので、ラヴクラフトがピンと来ない方も是非。 (とはいえ、この映画を観て、 ラヴクラフトを読み返したくなっているのは否定できない) それにしても、 ホブズエンドと現実世界を繋ぐ回廊の描写。 あれには参った。恐ろしすぎる。 カーペンターが、最近の 傑作オムニバス「マスターズ・オブ・ホラー」で 担当した「世界の終わり」という作品は、 今思うとこれのセルフリメイクとも言える作品だろう。 あれも、オムニバス中では異彩を放つ作品だった。 しかし、彼にあんまりこの種の作品作らせると、 いつか、サター・ケーンのエージェントみたいなヤツが出てきて 「カーペンター襲われる!」なんて 事件がおこりそうで心配だ。 なんて、そんな気持ちにさえなる映画。 速攻でお気に入り追加!

  • kar********

    3.0

    キングではなくラヴクラフト

    ちなみにキング原作じゃあない。 S・キングを思わせる作家が出てくるし、キング作品によく見られるような展開ではあるものの、実際はH・P・ラヴクラフト(死後はオーガスト・ダーレスとか)のクトゥールー神話(クトゥルフ/クリトルリトル神話体系)をベースにしてると思われる作品で、クトゥールー神話を知ってる人が見るとニヤニヤしてしまう仕掛けが色々と散見出来る。 伝染する狂気に「薄皮一枚下の狂気の世界」っていうこの世界のあやふやさとを描くとこなんかはまさにクトゥールー神話そのものって感じで、ただ終盤近くに出てくるクリーチャーがいかにも作り物のかぶり物まる判りで、安っぽ過ぎて、あんなものを見せるくらいなら、もっと暗喩的に影に隠して直接的に見せない方が良かったのに実に勿体ない。 まぁ、直球なアメリカ的演出だとああ言う「異世界の存在」を直接的に見せないと収まりがつかないのかも知れないけども。 サム・ニールのアブナい演技も良い感じだし、言霊の支配する狂気の描き方も中々なのにあのクリーチャー軍団で一気にテンションが下がった。 なんかとても惜しい感じ。 もっと「狂気」とか「不安と世界の不安定さと見えない恐怖」ってのを突き詰めて行ってくれると面白さが増したように思うけども少々物足りない。 ミステリーでもたまにあるんだけども前知識があるだけで見方が違ってしまう作品ってのがたまにある。 この映画だと「インスマスを覆う影」とか読んでるだけでかなり見方も違うんじゃなろうか。

  • 4.0

    これは良いホラーです

    B級映画界の鬼才ジョン・カーペンター監督の作品。 この作品は真に迫った怖さは無いものの、まるで怪奇小説を読んでいるような不気味さで妖しげな所が妙に怖い。冒頭の精神病棟シーンも実は伏線で後の展開に効果的に生かされています。多少の突っ込み所もあるのはカーペンター監督のご愛敬とも言えますが、この作品はハリウッドのホラーの中でもかなりレベルの高い作品であり良作だと思います。最近はスプラッター表現で怖さを演出する作品が多いですが、この作品を見るとホラーってやはり設定や展開が大事という事を気がつきます。

  • yas********

    5.0

    ジョン!君の最高傑作、しかと堪能したぞ!

    『ごめん、ジョン。オレ、君のこと誤解してたよ』 思わずそう謝っちゃうくらい《マウス・オブ・マッドネス》は素晴らしいぞ! 《遊星からの物体X》では、御大エンニオ・モリコーネにミュージックスコアを委ねたジョンだけど、本作のオープニングでは再び(《ハロウィン》とかはジョンが奏でるシンセだもんね)自らの手で、ロック調のギターをぶちかましてくれる。  精神病棟に収容されたサム・ニールが『オレは狂ってなんかない!』と叫ぶと、周りの精神病患者が『オレも狂ってない!』『私だって!』と口々に叫ぶベタなギャグに続いて、カーペンターズの楽曲が病棟内に鳴り響き、『カーペンターズなんてよしてくれよ』とサムニールが叫ぶのはジョン・カーペンターにかけた楽屋落ちギャグなのか?  何れにしても、妙に脱力系の展開でスタートする本作だが、そこはジョン。  いったん、タガが外れた途端、もう、とことん疾走する迷宮地獄のつるべ打ちだ。  小説世界の具現化故、夢とも現実ともつかない異様な世界観に背筋が薄ら寒くなること請け合いだ。  《ハロウィン》の幻想的世界観が受け入れられず、以前レビューで酷評したオレだけど、本作の絵画のように景観を切りとる撮影技術や無駄のない畳みかける展開、そしてシュールで幻想的、およそ《要塞警察(嫌いじゃない)》や《ニューヨーク1997(やっぱ嫌いじゃないってば!)》を手掛けたジョン・カーペンターの作品とは思えない作風に再度、『ホント、誤解してたよ。ゴメン』だ。  ジョンが本作の製作にあたり、怪奇・幻想小説家のH・Pラブクラフトをモチーフにしたことは明白だ。ラブクラフトのクトゥルフ神話はホラー小説ファンにはたまらないマスターピースだもんね。  劇中登場する、狂気を生む小説《マウス・オブ・マッドネス》は、その影響力や普及力を思うと、今風ならドラッグ、或いはカルト宗教なんかの【隠喩】という解釈も出来るのかも。  何れにしてもビュジュアル的インパクトで言えばジョン・カーペンターの壮絶衝撃作《遊星からの物体X》を凌駕するほどに奇天烈、語り口は流暢でそつがなく、精神病棟の一室で世界の終末を描いてみせるという離れ業をやってのけたジョン。  これって(ホント遅らばせながら)間違いなく現時点でのジョンの最高傑作なんじゃないか?!  そうそう。チャールトン・ヘストン、デビッド・ワーナー、ユルゲン・プロホノフという名優で脇を固める配役も完璧だったと思うぞ。

  • hok********

    4.0

    異様なホラー世界

     とある保険調査員の男が人気ホラー作家の行方を追う内に、徐々に異様なホラー世界へと放り込まれ翻弄されてゆく姿を描くホラー映画。ホラー世界にさらにホラー世界を上乗せした様な物語。遊星からの物体Xを思わせるクリーチャーに、光る眼を思わせる子供たちの群れ。車の中から現れる蜘蛛女は強烈なビジュアルパンチ。ジョン・カーペンター監督の傑作。

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