スコットランド訛りに傾聴!
- bakeneko さん
- 2015年1月19日 18時25分
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シェークスピアの4大悲劇のなかで最後に書かれたとされる“マクベス”の才人オーソン・ウエルズによる映画化作品で、オリジナルの展開&台詞を忠実に再現しつつ、独自の映画表現も見せてくれます。
実在のスコットランド王マクベス(在位1040年–1057年)をモデルに様々な中世の戦国エピソードを盛り込んで製作された“マクベス”は、「ハムレット」や「ロミオとジュリエット」、「リア王」といった他の4大悲劇に比べると映画化された回数が少ないのが特徴で、虐殺場面が突出しているポランスキー版「マクベス」や日本の戦国時代に翻案した「蜘蛛の巣城」くらいしか有名な作品がありません。
本作も2つの有名作の影に隠れている映画化ですが、まだ痩せていたオーソン・ウエルズの鬼気迫る演技と光と影を上手く使って悪魔的な陰惨さを出している映像美、「市民ケーン」と同一構図も観られる凝った画面造り…となかなか頑張っています。
魔女の予言とその成就に振り回される人間の運命を禍々しく描いて漆黒の欲望絵巻を見せてくれる作品で、オープニングのマクベス土偶の形成とその末路に“人間とその運命の卑小さ”で震撼させてくれますし、オリジナルにはないマクベス夫人の死の場面等は鮮烈な印象を残しますよ!
ねたばれ?
大昔に読んだときからずーっと気になっているんですが、
“暗殺した先王の王子が王位を継承したのなら魔女達の予言は外れたのでは?”(それとも、もう一悶着あることを暗示しているのかなあ~)
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