レビュー一覧に戻る
マジック

マジック

MAGIC

107

hir********

5.0

知られざる名作

アンソニー・ホプキンスの声の「凄さ」に気づいたのは 確か「オードリー・ローズ」の時だった。 静かに囁く様な「声」だったのに、確実に耳に残った。 何とも忘れがたい「声」を持ってるなぁ~と思った。 流石、ミュージカル映画の巨匠、ロバート・ワイズ。 いい所に、目をつけたな・・・と、当時感心したのを憶えている。 そして、「羊たちの沈黙」のレクター博士役でブレイク。 あの映画も「主役」は、ホプキンスの「声」だった。 独特の静かだが、凄みを湛えた「声」 レクターの不気味さを演出するには、充分であった。 実は、「オードリー・ローズ】と「羊たちの沈黙」の間に、 もう一つ、ホプキンスのアノ声に震えあがる映画があった。 それが、腹話術師を主人公にした映画。 「マジック」だ。 監督はなんと、リチャード・アッテンボロー。 だから、非常にしっかりした物語の組み立てになっている。 しかし、この映画、ガチで「恐怖映画」だ。 「自己」というものの、アイデンティティーを、ジワジワと人形に乗っ取られてゆく その過程が、本気でコワい! 自分が操っていると思っていた人形が、腹話術師に向かって言う。 「俺がおまえを、育ててやったんだ・・・」心底、ゾーッとしたのを憶えている。 狂気に支配されてゆく腹話術師は、やがて自分の「声」が出せなくなり・・・・ だいぶ昔、深夜にテレビでやってるのを、何の気なしに観て、後悔した。 ものスゲー,怖かったのだ・・・ 普段、気にもしていない、自分の知らない「自分」を、ある日知ってしまう恐怖。 「人形怪談」の知られざる名作である。 ラストの救いの無さも、強烈!!

閲覧数679