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マタドール<闘牛士>・炎のレクイエム (1986)

MATADOR

監督
ペドロ・アルモドバル
  • みたいムービー 14
  • みたログ 52

4.50 / 評価:12件

死の赤

  • 一人旅 さん
  • 2016年2月7日 11時24分
  • 閲覧数 432
  • 役立ち度 5
    • 総合評価
    • ★★★★★

ペドロ・アルモドバル監督作。

元闘牛士の男・ディエゴと弁護士の女・マリアの倒錯した愛と性を描いたサスペンス。
アルモドバルらしい色彩感覚が印象的な作品。赤いバラ、赤い蝋燭、赤いドレス・・・。血(死)を連想する“赤”の存在感。
ディエゴとマリアは病的性癖者。冒頭、人間の頭が切り落とされる衝撃的な映像を眺めながら自慰に耽るディエゴ。ディエゴを崇拝するマリアもまた、情事の最中に鋭く尖った髪止めで男を刺殺して性的快感を得る。ふとしたことがきっかけで出会う二人。死の快感を共有する二人は危険で破滅的な愛へ深くのめり込んでいくのだ。そして、二人の愛が過激さを増していくにつれ、画面に占める赤の割合も次第に大きくなっていく。赤い服を着た三人の男女が危険な情事の真っ只中にあるディエゴとマリアを追跡する場面は、赤に象徴される死が二人に迫ってきていることを示唆しているように見える。ディエゴの教え子の青年がマリアとディエゴの居場所をなぜか察知できてしまうのも、強力な死の力に青年も操られているからだ。
闘牛は人間対牛の命懸けの決闘。赤い布に向かって突進する牛を待ち受けるのは死。ディエゴとマリアもまた、死の赤に心と行動を支配されているのだ。
赤をモチーフにした鮮烈な映像は印象に残ったものの、性的倒錯者同士の愛というテーマ自体に特に新鮮味はない。クローネンバーグの『クラッシュ』の方がずっと斬新でぶっ飛んでると思う(面白いとは言っていない)。
また、ディエゴとマリアに出会いの機会を与える青年・アンヘルを若き日のアントニオ・バンデラスが演じている。『セクシリア』に続き、アルモドバル作品2本目の出演だ。

詳細評価

物語
配役
演出
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音楽

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