「終わり」の予感
- 文字読み さん
- 2015年8月1日 16時50分
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1967年。ジャン=リュック・ゴダール監督。愛し合っていない中年夫婦は妻の遺産を手に入れようと田舎へ。大渋滞や交通事故やヒッチハイカーによる脅迫に会いつつ、ようやくたどり着いた妻の実家では父親は死んでおり、母親は夫婦への遺産譲り渡しを拒否。母親を殺害して遺産を手にしたものの、革命運動をしている集団に拉致されて、、、という話。
現代のエゴイズムへの鋭いまなざしから始まって人類史を振り返る壮大な文明批評。たんなる現代文明批判に終わらず、現代を批判している革命勢力のあり方もまた批判している。「週末」なのは人類の歴史そのものであり、また、映画の歴史でもある。強烈な「終わり」の予感に満ち満ちた映画。
交通事故が「虐殺」であり、肉食が「虐殺」であるということを鮮やかに提示している。
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