フリッツ・ラングってやっぱり凄いかも
- ibukulo- さん
- 2014年8月25日 22時28分
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新橋文化劇場閉館スペシャルレビューその3。2014/6/3に「愛の嵐」(レビュー投稿済み)と同時観賞。
かの「メトロポリス」のフリッツ・ラング監督作品。
基本的にはサスペンス仕立ての映画。
サスペンスってテレビドラマも含めて物凄い量が今までに氾濫してるから、大抵は見たようなパターンの内容だったりする。
けれど、以前に同じ新橋文化劇場で見た「恐怖省」っていう同監督の映画と同じように、この映画も一風変わった展開で凄く新鮮だった。
第二次大戦前の話で、ある男が山奥の山荘らしきところにいるヒトラーに対して、少し離れた周りに樹木が生い茂る丘の上から照準を当ててるんだけど、一向に撃とうとしない。一度はそのまま立ち去りかけるんだけど、思い直して銃に弾をこめる。つまり、それまでは弾が込められてなかったってことね。
この不思議な冒頭部分から、もう一気に引き込まれてしまった。
そして、その後の展開がまた普通じゃない。
結局、ドイツ軍に捕まるわけだけど、ドイツの将校との会話も、そのドイツの将校の対応も少しずつ変わってて、「なんだろ?なんだろ?」っていう思いで常に見続けさせられた。
そんでもって、最後まで展開が予想できなかった。
それも「どっちに転ぶ?」じゃなくて、「この話の進み方でこの先どんな展開が待ってるんだ?」って感じの、まるで見当もつかないって話の構成だったよ。
もうホント、「話に引きずり込む」っていう手法は見事の一言だね。
そして、その見せ方が実にうまい。
よく、話は突拍子も無いんだけど展開がだらだらしててちっとも面白くない映画ってあるけど、この映画は実にメリハリの効いた展開で、最後まで飽きることなく見ることが出来たよ。
この監督の映画は、他には「メトロポリス」と「恐怖省」しか見たことないんだけど、ほかの映画も見て見たくなったぞー!
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