作品レビュー(128件)
- s_w_l_j
5.0点
主演のアナの自然な演技。瑞々しい映像が透明感があってとても美しい。
- tos********
3.0点
1940年スペインの小さな村で映画「フランケンシュタイン」の上映会が行われる。幼いアナは姉イサベルに、映画の怪物について問うと、あれは精霊と答えて、村のはずれの廃屋にいる答える。二人の父は農業を営み蜂を観察している。両親の仲は冷めていて、ふたりとも物書きに耽っている。ある日、その廃屋に脱走兵が隠れ、アナと交流するが。 大きなアナの瞳が印象的。そしてその瞳を通して物語を観賞し、さらに時代背景と比喩的表現を想像しないと難解なまま印象のままになりそうです。画質の古さと相まって絵画のような映像、これはリマスターとかしないでほしい。
- cli********
5.0点
シーンの一つ一つが絵画のように美しい。 眠れない真夜中に一人で観るのがいい。
- Sadiackv
4.0点
・・いまから20年以上前ですけど 観賞後に読んだ エリセのインタビュー記事 「映画は自動車のようには創れない」 これを読んだ時 このひとも 芸術を特別視して。。産業を蔑視する そう感じた途端 すべての映像が。。色褪せてしまったわ
- あき
3.0点
みつばちの巣のような窓に見覚えあり、再見でしたね。なんか子どもの頃経験した不思議な出来事のような幻想的な風景でした。
- sui********
4.0点
主演の女の子の印象的な表情でジャケ借り、ほぼそういう時は失敗なのですが、これは良かったです。 魅力の半分は主演のアナの嫌味のない純真無垢な行動に惹き込まれたこと、 もう半分は、まるで子供の頃感じた、何か広く遠いもの、遅い時間、未知の場所、への漠然とした恐怖と好奇心、それを再現した様な映像世界でした。 『シャイニング』はアル中がみる幻覚を描いている、と赤塚不二夫さんは評した様に、私は前述の感想と共感を覚え、話自体は殆ど分からないながらも、見入ってしまいました。 ただ、それは監督が意図したものかは分かりませんが。 余談ですが、旧作だから過剰に持ち上げてるだけという他の人のレビューありましたが…とんでもない。 私は見終わって余韻のあるうちにネットで調べる時まで、この作品は2000年以降のものと思ってました。 それくらい演出も映像センスも美しく瑞々しい。
- tyo********
2.0点
ネタバレ気取った人だけ見ましょう
このレビューにはネタバレが含まれています。 - nap********
1.0点
はっきり言うと退屈だった。90分の映画の中70分過ぎるまで何も起こらずセリフも殆どなく淡々と生活のドキュメンタリー見せられてる気分でした。兵士のくだりもすぐ終わったしうーん。 wiki見たら当時の政権批判が込められてるそうだけど分かるか。この映画自体が面白いのではなくて、政権批判や隠喩といった後付けの付加価値がこの映画の評価を押し上げている気がする。
- kin********
5.0点
ネタバレ静謐な映像
このレビューにはネタバレが含まれています。 - まゆ5423
3.0点
以前からずっと興味のあった作品なので、 レビューも高い事から ついに期待感満載で観ました。 かなり古い映画のようですが、映像から醸し出される独特の世界観には、 若干違和感が残り、子供の描く空想と現実の世界に、感動する間もなく 物語は終わってしまいました。 こういう類の作品は、得てして苦手です。 ファンタジーとも言えず、観る者の感性で良作か駄作かが評価されるところだと思います。
- flo********
3.0点
観る人の経験値を呼び起こすような伝え方をするのって難しい。
- 濁流。
1.0点
この映画をブックマークしてた自分を殴ってやりたい。 この映画を5点にしてる奴とは友達になれない。 この映画なんなの? 時間の無駄でした。
- エル・オレンス
4.0点
ネタバレつぶらな瞳に映る、幻想的な世界。
このレビューにはネタバレが含まれています。 - jsr********
5.0点
運ぶ。ミツバチが蜜を、トラックがフィルムを、アナがリンゴを、風が黒煙や蒸気を、列車が手紙・旅客・脱走兵を運ぶ。 死ぬ。姉が血で紅をさし炎を飛び越え叫び倒れる、父が毒キノコを踏み潰す、母が写真を燃やす、脱走兵が(文字通り)ハチの巣にされる。 線路に耳を当てていたアナは姉に呼ばれ列車の通過を避ける(通過儀礼の回避)。 見る。蜂の巣状の格子窓に閉じ込められた人々は誰もが運命から逃れられず、死ぬことすら許されない。 列車の音(レールは勿論フィルムの隠喩)やオルゴール等「外の音を聴く」人だったアナはフランケンシュタインとの出会いから、ドン・ホセが瞳を獲得したように「外の世界を見る」人となる。
- つとみ
3.0点
あまりに幼くあまりに純真なアナまわりを渦巻くように死を想起させるモチーフが描写され続ける。 静かなシーンの連続が否応にも不吉な未来を予感させ、最早これはサスペンスかホラーと呼べるほどに不安と恐怖を掻き立てる。 アナに訪れるかもしれない危機に対して彼女は無力すぎる。 と、ここで、私は当時のスペインについて無知であるから、政治的なメッセージが内包された作品であることを知っていても、その良し悪しを判断することはできない。 では、もっと表面的なテーマやメッセージを読み取らなければならないが、私の目には壊れかけた家族がアナの行動で暖かみを取り戻す物語にしか見えない。 となると、上記の死を連想させる描写の数々は一体なんだったのだろうか。 結局は多くのことを詰め込もうとした結果、ほとんど何も得られなかった作品にしか見えない。 無垢な子どもを表したいのであれば、ただアナがいるだけでいい。生まれつき無垢ではない子どもなど存在しないのだから。 つまり本作は何も表現などできていないのだ。 裏を返せば、私のわからない政治的メッセージに全フリした、当時のスペインの人々に向けた作品でしかなかった。 スペインの歴史に興味がある人以外は観る意味はない。
- per********
5.0点
このレビューにはネタバレが含まれています。 - rec********
5.0点
スペインが舞台でありながらフラメンコとジプシーとも無縁。人民戦線の敗戦地の象徴という記号さえも拒否してみせた只ひたすらに詩情あふれる百本以上分と対価以上の映画として「ミツバチのささやき」を語らせていただきます 映画談義で少し諍いがありましてしばらくは沈黙しようとも思ったのですが他ならぬ私の中で蠢く「映画」という蟲が「早くどなたかを自分のところへ誘え」と迫ってきましたのでいささか負傷した今の自分を癒してくれるのはまさにこの映画!! 二人の幼い姉妹が村の集会所にかかった巡回映画に強く惹かれ肉親にさえ語れない秘密の体験に身を任せる奇跡的な映画です。 (劇中映画)という媒体がとても重要な役割を演じて、その映画の中で展開されるフランケンシュタインと少女との 挿話に父親のイメージを読み取らずにはいられません。 思春期とさえ呼べない年頃の少女の性のイメージが抽象的でなく抑圧と解放のはざまで葛藤する様子はまさに一級のサスペンス! もちろん30年ほど前の初見の時に躊躇うことなく「素晴らしい」と思ってましたがこの相当年月を経てなお今度は「空恐ろしい」とさえ感じる生々しさ。 「生きた映画」って熟成も発酵もしません。ただ「歳月に逆行するように生き続ける」のみ。 私自身は齢を重ねただけですが・・
- cyborg_she_loves
5.0点
自分でも不思議なんですが、見ているととても「なつかしい」気持ちになります。子供の頃に、どこかで見たことあるような、こんな経験をしたことあるような、そんな感じがずっと持続します。もちろん、スペインのこんな場所に行ったことあるわけない。巡回映画を公民館で見たり、廃屋に隠れている人を見つけたりしたことも、もちろんない。なのに、不思議なことに、なぜか、長いこと忘れていた何かを呼び覚まされるような感覚がある。 そういう具体的な風景や状況を経験したことがあるからじゃないんですね。人間が、子供の頃だけ持っている、大人になると忘れてしまう、そういう「感性」を、この映画はしっかりと保っているから、そういう「なつかしさ」を感じるんだと思います。 例えば、この映画の「静けさ」。 大人になると、ほんとの「静寂」って経験しなくなりませんか? 物音がまったくしない部屋にひとりでいても、頭の中では常に何かの音が鳴っている。いろいろな思いとか、音楽とか、他人とのおしゃべりの記憶とか。 ところがこの映画を見てると、子供の頃、眠れずに布団の中で天井を見つめてじっとしていた時の、あの静けさの怖さの感覚が、よみがえってくるんです。あるいは、下校途中になんとなく座り込んで見ていた夕焼け空の寂しさ、静けさの感覚とか。 ストーリーは、ほんのわずかに政治色を加味したシーンはあるものの、基本的には起伏のまったくない、そういう意味では退屈なものです。だからこそ、微妙な部分に当時のスペインの政権に対する政治的主張を読み取る解釈もあるようですが、政治的主張が核心をなす映画は、政治的状況が変われば、あるいは違う国の人が見れば、まったくリアリティが感じられなくなるはずです。 でもこの映画は、現代日本というまったく違う状況の中にいる私の心を、「じか」に揺さぶります。長いこと忘れていた、とても大事なものを、思い出させてくれます。 子供の心をしっかりと保っている人でなければ作れない映画だと思います。
- dkf********
5.0点
ヴィクトル・エリセは映画界の生きる伝説のような特別な存在だ。彼ほどその動向が注目され、新作の発表が待たれている映画監督はいない。10年に1本しか映画を撮らない寡作のうえ、撮る映画のすべてが神がかった完成度であることが「エリセ神話」に拍車をかけていることは間違いない。 エリセの凄いところは、説明的なセリフを最小限に抑え、徹底的に映像にこだわり、すべてを映像で表現するところ。実際、彼は映画監督というより、「映像作家」と言った方がしっくりくるかもしれない。本作を観れば、それがわかるはずだ。完璧に計算された構図。光と影の対比。色彩の深みと密度。人間同士が会話する場面より、何気ない風景描写、セリフを発さない場面の人物描写にこそ、恐るべき映像の魅力と魔力が宿っている。 半端ない純粋さを魅せるアナ・トレントの起用も成功のひとつ。ジュブナイル映画としても最高峰に位置付けられてもよいだろう。 純文学ならぬ「純映画」としてのひとつの完成型であり、活字表現たる文学に対する映像による表現方法の完璧な回答がここにある。
- gat********
5.0点
ネタバレイノセントの極み
このレビューにはネタバレが含まれています。