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皆殺しハンター

皆殺しハンター

LA MALA ORDINA/MANHUNT/THE ITALIAN CONNECTION

96

osu********

4.0

これは!あの作品の元ネタか?

はい、これは1972年のイタリア映画で、 翌73年に、日本で劇場公開されたそうです。 いわゆるマカロニアクション、やくざ映画イタリア版とも言えましょう。 いかにも当時の悪役商会欧米支店?の連中が競演してます。 筆頭は、前にレビューした「続・殺しのテクニック/人間標的」で 主演してたヘンリ・シルヴァで、今回は主演でなく敵役。 アメリカからやって来た殺し屋の役です。 その相棒がウッディ・ストロード。 (「スパルタカス」の黒人戦士役や「プロフェッショナル」などでお馴染み?) 彼らが、ボスの命令を受けているシーンから始まります。 ミラノの組織にて、資金源の横領騒動が起こったので、その犯人を殺せ! という命令であります。 しかし、その横領事件には裏があるのですが、見てのお楽しみ。 というか、どうでも良い。 その犯人役が、マリオ・アドルフといういかにも イタリアンな俳優さんで、アノ頃の欧米映画には 良くお見かけする顔であります。 この方が一応、主人公ということになります。 で~この主人公は売春の元締め、というかポン引き野郎で、 人のよさそうなタイプ。 しかし、怒ったら凄いんです。 特に、頭突きが得意技?でして、電話機も一撃で壊しちゃいます。 圧巻は、走る自動車にしがみついて、フロントガラスを 頭突きで粉々に割ってしまうシーンでしょう。 (どんな映画だ?と思われましょうね) で、もう一人の悪役といえば、ミラノの組織のボスを演じております アドルフォ・チェリであります。 え?知らない? 「007サンダーボール作戦」で敵役だった人と言えば分かるかな・・・ いかにも大塚国夫が吹き替えすれば、似合うダミ声です。 女性陣としては、同じく「サンダーボール作戦」で 見覚えのあるお姉さんが、ノーブラで登場。 殺し屋たちにミラノを案内する役です。 その他、ハダカになる女性多数登場で そっちのお楽しみもあります。 さらに、主人公の妻役にシルヴァ・シコナ! かつての「鉄道員」での純真な娘役も貫禄の熟女・・・ ということで、これだけのメンバー?と アクション・お色気が満載なら、絶対に楽しめる 面白い作品! にならないところが、マカロニでして(とほほ) ユルユルの演出、最初の殺し屋たちが命令を受けてる シーンから既に、トホホなオーラが満載。 安っぽいアダルトビデオなみであります。 殺し屋お二人の犯人を捜すシーンなど、歩きまわることはない。 ただしゃべってるだけ、ストロードにいたっては にらんでるだけ。 アクションシーンなどでも、やたら見ている者のリアクションを 顔のアップで見せたりして、笑ってしまいます。 よって、女子供が車にはねられたり、子猫が撃たれて死んだり、 陰惨なシーンもありますが、 ユルユルなので、重くなく、陰惨に感じられないのが逆に救い? で~これらが、意図的に演出されてるなら、別の意味で凄い とも言えましょうが、明らかに力量不足で 苦笑させられるのですから、真面目な映画ファンには酷評でしょう。 しかし、これを逆手にとって、わざとユルユル感で 殺し屋を演出したのが タランティーノ監督でしょう。 「パルプ・フィクション」での白人と黒人の殺し屋コンビ。 彼らもまた、命令を受けて、かばん探ししてました。 ファミレス?とかで喋ってるシーンが多かったです。 そう、タラ監督はこの作品を見て「パルプ・フィクション」を 撮ったに違いありません。 元ネタはこの作品だったのです。(たぶん) でも、タラ監督の場合はユルユルの中にも 重さというか、残酷さを奥に秘めているので、 お喋り中でもいつ爆発するか分からない恐怖を 感じさせるわけです。 そこが、大違い、このオリジナルはユルユル感が 勝っており、恐くありません。 せっかくヘンリ・シルヴァが演じてるのに 恐さが出てないのは 明らかに下手な演出と言えましょう。 でも、ヘンリ・シルヴァはカッコいいです。 出番は多くないけど、魅せられます。 邦題もたぶん、この殺し屋のことを指してるのかと思います。 そういうことで、 本来なら☆2つ位の出来栄えですが、 ヘンリ・シルヴァに免じて、☆1つサービス。 さらに、前述のとおり、今見ると、 タラ監督が影響うけてるんだな。 と思わせる作品であったので、 もう1つサービス。 興味を持たれた方はDVDは、レアですが、御覧下さい。

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