レビュー一覧に戻る
無防備都市
上映中

無防備都市

ROMA, CITTA, APERTA/OPEN CITY

106

sou********

4.0

これは…解説を読まないと見誤る部分が有る

第二次世界大戦末期、ドイツ軍占領下のイタリアで、反ナチスの地下組織の活動とゲシュタポの追跡を描く物語。 ストーリーに緊迫が漂っていて、構成も展開も素晴らしい。 しかし、古い映画のせいか…映像が乱れまくりで音声も良くない。 僕自身はDVDで観たのだけど…、現物そのものが良くないらしい。 なんとなく、鑑賞終わりにDVDに収録された解説を読んでみた。 ストーリーの良さと映像の秘密が書かれていて、全てが腑に落ちた。 元々、僕みたいに無知で、今更、過去の映画史を時折辿る人間には、この時代のイタリア映画のネオレアリズモってのがイマイチ理解出来ていなかった。 例えば、先日もヴィスコンティの作品を観たのだけど、分からない部分が多過ぎた。そもそもネオレアリズモとは、何を捉えたかったのか? その答えの一旦を「無防備都市」に見出す事が出来た。 結局、当時のイタリアの歴史では、ファシズムの台頭があり、戦争を経験し、ナチスの占領時代を迎え、共産主義の台頭もあり…連合軍の解放あり(いろんな映画で得た知識なので、どこまで正しいか知らんが)…と複雑な混乱があったと思う。 その中で、頽廃主義という読み方すらわからない言葉が出てきて…、僕みたいなアホには謎が深く…。 ただ、「無防備都市」の解説にみたネオレアリズモとのなんたるかに於いて、ちょっとだけ納得出来たのだ。 きっと、現実にあり得る心理表現の追求なのかなぁ…なんて。ネオレアリズモと呼ばれる映画では、当時のイタリアの人々の貧困や苦難を描き、悲哀が丹念に描かれているように思う。 「無防備都市」では、実際にあった話に着想を得てるらしいし、当時の枯渇する物資の中、フィルムを掻き集めて撮影したと言う。結果、フィルムの種類が統一されず、音声も映像もガタガタになっている。 ネオレアリズモらしさがそこに集約されている…とされるのなら、過去に観たいろんなイタリア映画の系譜が繋がりを持ってくる。 現実的な人生の苦悩も、逆に空想的であるような表現も、一つの土壌から生まれるもので、どちらが表現として正しいというより、監督達の表現手段の選択だと思う。なるほど、ヴィスコンティの表現とフェリーニの表現の違いとはこう言う事か!?と、朧げに…。 ん?「無防備都市」のレビューとしてどうなの? まぁ、コレ、自分の映画鑑賞の記録と記憶の保管に書いている部分もあるので…、こんな事もあるのは申し訳ない。読んでくれた人にはゴメンなさい。 あっさり、この映画で得た思考も変わってしまうかもしれないし…、まだまだ続く、映画鑑賞の旅の途中です。 ただし、「無防備都市」出会って良かった。コレは間違いない。

閲覧数177