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群れ (1978)

SURU

監督
ゼキ・ウクテン
  • みたいムービー 2
  • みたログ 2

5.00 / 評価:1件

愛も憎しみも悲しみもいっぱい

  • bac***** さん
  • 2015年1月28日 14時30分
  • 閲覧数 149
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

終ったあとしばらく立ちあがれず、帰りのバスの中で
人目も気にせず泣き続けて家路についたのを思い出す。
もう一度観たかったが、最終日の最終回だったので
残念に思ったことも思い出す。

脚本を書いたユルマズ・ギュネイさんも、演出を任された
ゼキ・ウクテンさんも、命をかけてこの作品を送り出したのだろう。
そう思える力強いメッセージが聴こえたし、
出演者が、俳優ではなく本当にそこにいる人(ノンフィクションのように)
みたいな名演で、それこそスクリーンにひきずりこまれた二時間だった。
この映画には愛は出てくるが、憎しみもたくさん出てくる。
前近代的な地方の社会が舞台であり、その憎しみは根が深く
簡単に解決しない。
夫婦間の愛のほか、兄弟の愛も心深く沁みとおった。

前半は牧畜を営む大家族の生活を、後半は都会のアンカラへ向かう
汽車での道中が中心となる。
だが、単なる地点の移動ではなく、この地では故郷と都会の差は
まるで文明を異にする異次元なのである。

若い夫は少しでも明るい未来を夢見て都会へ向かう。
若い妻は貞淑で美しいが、度重なる不幸に見舞われ
最愛の夫とも心を通わせる事ができなくなってしまっている。
彼女がどんなに夫を愛しているのか、私たちにもわかるシーンがあるのだが
そんな夫にさえ心を閉ざさざるを得ない悲しみを思うと
胸が張り裂けそうになる。
そして、信心深さゆえに近代的な医療を拒否しついに悲劇を迎える。
その後も更なる悲劇があるのだが。

全編を通じて濃い映画だ。
これほど人の感情をストレートに描き出した映画を私は
今まで観たことがない。
好きな映画・何度も観る映画・思い出してほっと和める映画・・・
数々の映画を心に持っているが
この映画ほどではない。
孤高の一位、それが私のこの映画への気持ちである。
これほど素晴らしい映画が埋もれてしまっているのが残念だ。
もっとたくさんの人に観てほしい。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 泣ける
  • 悲しい
  • 恐怖
  • 絶望的
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