メフィスト

MEPHISTO

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メフィスト
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作品情報上映スケジュールレビュー

あらすじ・解説

解説:allcinema(外部リンク)

作品レビュー(4件)

悲しい14.3%不気味14.3%恐怖14.3%絶望的14.3%知的9.5%

  • 一人旅

    5.0

    台頭するナチスと不穏な空気

    第54回アカデミー賞外国語映画賞。 イシュトヴァン・サボー監督作。 1920~30年代のドイツを舞台に、舞台俳優ヘンドリック・へーフゲンが辿る運命を描いたドラマ。 ナチズム・ファシズムの台頭を描いた作品には『地獄に堕ちた勇者ども』『暗殺の森』『蝶の舌』など傑作揃いだが、本作もこれらの作品同様に、ナチスの台頭とそれに翻弄される一人の舞台俳優の姿を描き出す。ナチスによる虐殺や迫害の実態を視覚的に残酷な描写で描くことはある意味簡単だが、本作はそれらが本格的に始める前の二次大戦勃発前1920~30年代のドイツが舞台。ナチスが勢力を増しつつある時代の“不穏”な空気がたまらなく不気味で、時代の流れとともに鉤十字のシンボルマークが街中で存在感を増していったり、ヒトラーの姿を映さずラジオから聞こえる肉声だけでナチスによるドイツ支配の訪れを表現した演出が印象的。まさに“見えない恐怖”が舞台俳優を少しずつしかし確実に取り囲んでいく様に圧倒されてしまう。 舞台俳優・ヘンドリックの心境の変化と、ドイツ国内情勢の変化をリンクさせて描く。ヘンドリックは元々共産主義者で、ヒトラーを呼び捨てにし侮辱する。コミュニストらしく労働者を題材にした劇が売りの野心家だ。しかし、ナチスが台頭を始めるとヘンドリックはそれまでの態度を一変させ、ナチスを支持し、ナチス高官とも親交を結ぶようになる。 ただの舞台俳優が、知らず知らずのうちにナチスに利用されていく恐怖。国立劇場の総監督に任命され誇りと自信に満ち溢れるヘンドリックだが、結局はナチスが目的を果たすための一つの駒に過ぎない。本作で最も恐ろしいのは、ヘンドリックがナチスのために働くよう強制されたわけでは決してないこと。あくまでヘンドリックは自らの判断で行動している。ナチスが政権を掌握し、危機を感じた妻や友人たちが次々とドイツから脱出していく中で、ヘンドリックだけはベルリンに残ることを決意する。ドイツから亡命した愛人に会うためパリを訪れた際も、結局は彼女に別れを告げひとりベルリンへ戻ってしまう。 “俳優としての地位の約束”を餌に、純粋に芸術を追求する者でさえも容赦なくナチズムの渦に取り入れてしまうという狡猾さ。ナチスの本当の恐怖(州首相の恫喝に震える)が垣間見えた際には時すでに遅し。ナチスが望むドイツ文化の独善的な在り方を実践させるために、ナチスが自由に“使える”存在としての舞台俳優・ヘンドリックが見事生み出されているのだ。 また、「ファウスト」のメフィスト(悪魔)に扮したヘンドリックの白塗りメイクが恐ろしく印象的。舞台上では化粧の白が良く映え、メフィストの真っ白な顔面だけが浮かび上がっているように見える。メフィストが台頭するナチスを象徴する存在ならば、ヘンドリックはメフィストを演じることで、ナチズムの魔性に心を蝕まれていくことになる。 そして、主人公ヘンドリックを演じたクラウス・マリア・ブランダウアーが怪演。ちょっとオネエな感じがしないこともないが、メフィストを演じる際の風貌は圧倒的な異彩を放つ。舞台俳優として最大の名誉を噛みしめる中、最後に精神を極度に混乱させていく姿も圧巻だ。

  • bakeneko

    5.0

    暗黒の波に飲み込まれていく!

    ナチズムは、台頭期も頻繁に“洪水の前”的視点で描かれ、私達の心胆を寒からしめてくれます。 「メフィスト」は「ハヌッセン」と共に、イシュトヴァン・サボー監督がナチス台頭期の不穏な空気感を見事に描いた力作で、個人が時代に飲み込まれていく様が不気味な歴史ファン必見の映画です。

  • kan********

    5.0

    K・M・ブランダウアーの役者魂が弾ける!

    ドイツ共作映画の中でも、世界の映画の中でもベスト10に入る珠宝の一作。日本語版が出ているか不明であるが、当人はドイツにてオリジナルで観た。世界で活躍する名優、K・M・ブランダウアーが、ナチスドイツ支配下、芝居を演じたいがために、その精神を自ら滅ぼしていく、実際に存在した俳優フュップゲンを怪演。映画中の劇中劇はなんともいえないほどの迫力だ。ストーリ-の運び、演出の素晴らしさだけでなく、ヨーロッパ中の名俳優を各所に散らばせていて抜かりがない。ともかく、単なるコンピュータグラフィックを屈指しただけのハリウッドのサスペンス、ホラー、スペクタクル映画の迫力などとは、比べ物にならないくらいブラボーとしか言いようの無い作品。何度も観ても、又観たくなる映画。必見!

  • fbx********

    4.0

    これは傑作!

    歴史や権力に翻弄される舞台俳優 ラストの台詞「奴らは俺に何をさせたいんだろうか」 この言葉が映画を象徴している。

スタッフ・キャスト

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受賞歴

アカデミー賞第54回

外国語映画賞

カンヌ国際映画祭第34回

脚本賞FIPRESCI(国際映画批評家連盟)賞

基本情報


タイトル
メフィスト

原題
MEPHISTO

上映時間

製作国
西ドイツ/ハンガリー

製作年度

公開日
-

ジャンル