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メリー・ディア号の難破 (1959)

THE WRECK OF THE MARY DEARE

監督
マイケル・アンダーソン
  • みたいムービー 1
  • みたログ 4

2.67 / 評価:3件

歳を取っても活劇が似合うクーパー

  • rup***** さん
  • 2017年12月3日 23時33分
  • 閲覧数 259
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

ゲイリー・クーパーとチャールトン・ヘストンの豪華共演作。本作は、今回が初見です。

ヘストンは、すでに「十戒」に主演し、本作と同じ年には超大作「ベン・ハー」の主役という登り調子の時期。一方のクーパーは最後から2番目の作品ということなので、年齢的にどうしてもクーパーが押され気味で、ヘストンばかりが活躍している作品なのではないかと勝手に思っていたのですが、実際に観てみたら、上手く2人のバランスが取れた作品でした。

考えてみると、ヘストンは単独主演だと存在感が際立つのですが、他の大スターと共演すると意外と目立っていない感じなんですよね。
本作の頃の出演作をとってみても、「大いなる西部」は、グレゴリー・ペックの存在のほうがやはり大きいですし、「黒い罠」でも、口髭をつけてダンディな出で立ちでしたが、オーソン・ウェルズの巨体の影に隠れてしまったような印象でした。

本作も、クーパーを軸にして話が進んでいく形なので、ヘストンの演技は抑え気味。
クーパーは、陰湿な雰囲気の「西部の人」や、終始重苦しい「コルドラへの道」よりも活き活きと演技をしているように感じられました。
もっとも、本作はそれらの作品と比べて、よりエンターテインメント重視で作られているのだとは思いますが。


サルベージ(海難救助)船の船長をしているサンズ(ヘストン)が嵐のなかで漂っているメリー・ディア号を発見し、乗り込んでみるとそこには船長の任を引き継いだと称する一等航海士のパッチ(クーパー)という男がただ1人残っている。
パッチは何か秘密を持っている様子で、燃料である石炭の下には死体らしきものを隠していたりもします。パッチは、メリー・ディア号を故意に座礁させようとしており、サンズもやむを得ずパッチに従うことに・・・。

謎を秘めた船長と彼の行動を見守る男という2人の関係は、「怒濤の果て」のジョン・ウェインとギグ・ヤングを思い起こさせます。
ただ、本作の場合、この謎がストーリー上あまり活かされていない感じがしました。

中盤にメリー・ディア号遭難の経緯を明らかにするための海事裁判のシーンがあるものの、活劇の方に主体が置かれていて、序盤では、嵐と格闘する場面が印象に残ります。
暴風雨のなか、サンズが船体に体を打ちつけられながらロープに必死にしがみついて奮闘し、パッチもサンズを引っ張り上げようと懸命に力を振り絞るという2人の体を張ったアクションが目を惹きました。
クーパーが歳を取っても活劇スターとして頑張っている姿を観られたのが嬉しいところでもあります。

終盤は、パッチとサンズが座礁したメリー・ディア号の積み荷を調査するために向かい、秘密を知られたくない連中から妨害を受ける場面が観どころになっています。
銛を使って襲ってくるのが若き日のリチャード・ハリスで、血の気の多い敵役。
パッチとサンズが身に付けているのが「絶海の嵐」や「怒濤の果て」のような重装備の潜水服ではなく動きやすいウェットスーツで、実際に潜っているシーンはスタントマンがやっているのでしょうが、クーパーは、ここでも活躍を見せてくれていて、さすがに往年のようなキレはないものの、製作陣のクーパーに華を持たせようという心意気も感じられました。

また、陸の場面では、法廷での裁判長役にセシル・パーカー、パッチの責任を追及する質問者役としてマイケル・レッドグレーヴやエムリン・ウィリアムズ、前船長の娘役に「野生のエルザ」で有名なヴァージニア・マッケンナといったイギリス映画界の実力派のキャストが出てくるのですが、彼らについては見せ場が少なくて、印象は薄めでした。

詳細評価

物語
配役
演出
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音楽

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