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モレク神 (1999)

MOLOKH/MOLOCH

監督
アレクサンドル・ソクーロフ
  • みたいムービー 34
  • みたログ 25

4.27 / 評価:11件

稀な映画、Ⅲ (絵画のような映像が、、)

  • グッピー さん
  • 2007年12月1日 23時16分
  • 閲覧数 402
  • 役立ち度 8
    • 総合評価
    • ★★★★★

「太陽」、「牡牛座」そしてこの「モレク神」。ソクーロフの20世紀3部作(誰が名づけたのかは知りませんが)をスクリーンで見ることが出来て本当に良かった!

シネ・ヌーヴォさん,ブラボーです!(別に回し者じゃあないですよ。「大阪」では他にやってない映画や特集をやってくれる映画館ですが、場所のあり方や雰囲気・設備等々、というか映画館としてのコンセプトかな、は古い感じがして残念なのですが)

てなことは、映画館レビューに任せておいて、作品レビューです。

それはそれは素晴らしい映画でした。出だしの、ヒトラーの愛人エヴァ・ブラウンがヌードで山の上の別荘で踊る場面。すごい。ただものではない映像です。まるで絵画です。ようやく気づいたのですが、ソクーロフの撮るシーン、構図がすごく決まっているんですね。すごいです。ピクニックのシーン(その最後の方に出てくる、崖に立つ2人の親衛隊員のシルエットもすごい)、側近たちとの食事の室内シーン、全部おそろしく決まっていました。

「牡牛座」ではグリーンがかった色調。この作品はブルーがかった色調。そしてクリアではない見え方。これは正直言って最後までなじめない感じでしたが、でもそれによってもたらされていた、まるで墨絵のような(ヒットラーの山荘のロングとか)印象的なシーンがいくつもありました。

実はしょっぱなから「ブレード・ランナー」を思い出したのです。リドリー・スコットも素晴らしいけど、あの映画ソクーロフが撮ればすごいだろうな!とか。(まあそんなわけないですが)

ソクーロフの映画、確かに変わった映画で、不親切で、ポピュラリティーにはかなり欠けるかもしれません。でも、映画っていう大きな川というか森というかの中で、独自の根源的な光を放っていることは間違いないと思います。こういう作家だけがいいとは思いませんが、こういう人がいてそこからさらに幅広い流れが出来て私たちを楽しませてくれているのでしょう、きっと。(だから時にはこういう映画も見ていかねばと、勝手に思っています、、ちょっと眠ちゃう時もあるけど)

20世紀3部作。テーマについては大分長くなったし分かりきったわけでもないのであまり語れませんが。日本の天皇、レーニン、そしてヒトラーとどれもあたり前な人間として描かれていました。よくあるパターンの、特別な人物としてではないです。ソクーロフ自身は、そう描くことで、時代のひどい出来事は指導者だけに片付けられるのではなく、その人を選んだすべての人の中にもある。みたいな事を語っていたと思います。同感です。

ということで、稀な映画?、でした。機会はなかなかないですが、できればスクリーンで見ることをオススメします。

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