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ロード・オブ・ザ・リング (2001)

THE LORD OF THE RINGS: THE FELLOWSHIP OF THE RING

監督
ピーター・ジャクソン
  • みたいムービー 262
  • みたログ 1.1万

3.92 / 評価:2042件

原作が読みたくなっちゃった

  • bar******** さん
  • 2018年3月19日 0時35分
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

ロード・オブ・ザ・リング。ちなみに三部作で、これは正しくは『ロード・オブ・ザ・リング - 旅の仲間』。でも日本に輸入されたときにロード・オブ・ザ・リングで定着してしまったとか。

今考えると、ちょっともやっとするけど、そもそも当時の自分からしたら、ロード・オブ・ザ・リングって何? っていう状態でしたし三部作って聞いて、「一作で終わらんのかい! マジひどいな!」と思ったくらいでしたから、仕方ないのかもしれません。

今はもうあれから15年くらい経ちまして、もう原作を何度も読みましたし、そもそも『指輪物語』ってどういう位置づけなのかもある程度は分かったつもりです。『指輪物語』は今でもハイファンタジー文学の代表作でして、その重厚な世界観は『ハリー・ポッターシリーズ』のライトな世界観と非常に対照的です。今でもファンタジー談義でハリー・ポッター派とロード・オブ・ザ・リング派に別れてお互い良いところを語り合ったりします。ちなみに私は断然ロード・オブ・ザ・リング派。

ただしこの映画『ロード・オブ・ザ・リング』が、原作同様に素晴らしい作品かというと……当時は「スゲーーーッ!」と思ったんですが、昔もう一度見て、ちょっと「アレ……こんなんだったっけ……」とがっくりし、今改めてちゃんと見て、「ああ、これは違う……ダメだ……」とはっきり分かりました。

原作と違うとか、そういうことではないんです。お気に入りのシーンがないとか、ボロミアがただの愚か者の裏切り者になっているとか、そんな小さなことではなくて、そもそも原作はこんな作品ではなかったはず、こんなハリウッドっぽい演出の効いた「いかにも大作」っぽい映画になるような作品ではなかったはず、語られている精神や性質といったものが、原作とは似ても似つかない、まったく別の作品だと思うんです。

静かで厳かな作品だったと思います。原作の『指輪物語』は。この『ロード・オブ・ザ・リング』は綺麗すぎます。分かりやすすぎるし、刺激的すぎるんです。原作の精神がこの作品には通っていないですし、似ているところもたくさんあるんですが、根幹がなんか違う。コレジャナイ感があるんです。もっとつらくて苦しくってボロボロで、それでも静かな希望をたたえている、そんな美しくって奥深い現実的なストーリーだったと思います。だからこそ最終章ではとんでもなく胸が切ない気持ちになります。自分も厳しかった旅を終え、遥か西の国へ旅立つような達成感と寂寞感に包まれるのです。

物語の設定がこの映画を見ただけじゃ分かりにくいっていう評価を見ました。当たり前です。これで全部分かったらスゴイです。原作を読んだって全部分かりません。他にも『ホビットの冒険』や『シルマリルの物語』などの関連著作もあり、壮大な年表みたいなのもあります。それはさすがにファンだけが進む道かと思いますが、確かにこの映画はちょっと不親切なところがあると思います。いきなり「ゴンドール」とか「モルドール」とかいう単語が出てきて、自分はどっちがどっちだか全く区別がつきませんでした。さすがにこの指輪が何かヤバイということは伝わりますが、なぜ透明になるのか、なぜあの黒フードのやつらに見つかるのか、分かりやすく説明されているとは思えません。そもそも黒フードって何? 正体がわかったとして、何でそうなるのか、いまいちわかりません。

ただ『指輪物語』はアメリカではかなりメジャーな読み物ということは聞いたことがあります。だからある程度の事前知識はあるものとして作られた映画なのかもしれません。それにしたって、説明なんて絵図を使って数秒かかりませんし、もう少し気を遣ってもいいような気もします。

映像については素晴らしいの一言。今でもやっぱり『ロード・オブ・ザ・リング』は違うなー、と思います。ロマンがありますよ、ロマンが。これはうるさい私もあまり不満はありません。ちょっと光らせすぎなところもありますが……。

演出。これは平凡だったと思います。まあ映画もお仕事ですから、多少は平凡になってしまうのも仕方ないのかもしれませんね。あのロード・オブ・ザ・リングですから。どうしたってちょっと平凡にはなりますよ。

シナリオ。これも平凡ですね。場面の連なりは、原作を知っていると分かるんですけど、初見の人が数多くいることを考えて構成しているとはとても思えません。旅の概要があまりよく掴めません。そういえば当時の自分も気が付いたら裂け谷行ってて、気が付いたらなんか山みたいなとこ行ってて、気が付いたら川辺でオークに襲われていた気がしました。全体像がよく分からない。視聴者の情報をコントロールするという意識を持ってないんです。これも残念ですねー。

総合的には、★3つかなと思います。映像や小物などは優れた作品です。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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  • ファンタジー
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