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燃えつきた納屋

燃えつきた納屋

LES GRANGES BRULEES

99

bakeneko

5.0

ネタバレ男って芯が弱いよね

フランスの閉鎖的な田舎で発生した事件の捜査を軸とした心理サスペンスの佳作で、シモーヌ・シニョレの圧倒的な存在感と名演に感心する映画であります。 豪雪に閉じ込められた寒村で起こった殺人事件の捜査が物語の骨子ですが、本筋であるミステリー部分よりも、出演者の“顔”を堪能する作品であります。 一応主演のアラン・ドロン、若いミュウ=ミュウやカトリーヌ・アレグレ、レナート・サルバトーレらも頑張っていますが、シモーヌ・シニョレには束に成ってもかないません。 そして、サッシャ・ヴィエルニが映し出す“白い世界”も必見ですし、モーリス・ジャールの息子のジャン=ミシェル・ジャールの音楽も風変わりな聴きものであります。 心理的な動きと駆け引きの緊張感を楽しむ作品ですから、歌舞伎を楽しむかの様に、役者の“顔と動き”に集中して見る映画であります(つまり、“御話の筋”よりも“演技自体”が映画の肝となるのであります)。 ちょっと動きが乏しくて、派手なドンパチもありませんので、 気が短い方&ストーリー重視の方は怒られるかもしれませんが、 じっくりと描かれる世界と心理状況を把握して鑑賞すれば、 名優&名演とはこれ!と感心させられる作品でもあります。 冬の夜長の鑑賞にピッタリの渋い娯楽作で、女の強さを実感出来る映画でもあります。

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