ここから本文です

DISTANCE/ディスタンス (2001)

DISTANCE

監督
是枝裕和
  • みたいムービー 118
  • みたログ 516

2.92 / 評価:146件

分かろうするな、とにかく眺めろ。

  • pxv******** さん
  • 2021年5月4日 12時39分
  • 閲覧数 126
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

キャストに手渡された脚本はそれぞれの出演部分だけで、相手の台詞は書き込まれておらず、物語の空白の部分は、それぞれの役者の感性によって作られていったというのが、作品のドキュメンタリーテイストを更に加速させ、観客は物語を鑑賞するというよりも、彼らを【眺める】という感覚になる。

モデルとなった「オウム事件」が象徴する、現代社会の現在進行形の問題として「家族の距離=ディスタンス」を描写するためには「ありのまま=日常」を切り取ったような、この映画の風変わりな手法は作品を【眺める】には効果的だ。

この実行犯達とその残された家族の心理的「距離=ディスタンス」は、同じ家に住みながらあまりにも遠い。

しかし同時に、赤の他人でありながら遺族の間には、明らかに家族的な絆を形成する姿が描かれている。
さらに教団内部が仲良く家族的であったという劇中のセリフで語られたのは、「血縁に因らない家族」という形が有り得るという事実を呈示している。

オウムに限らないが宗教組織の一つの形として、教団内では擬似家族や擬似社会というものが存在する。

映画からは血縁に依らなくとも「家族」として成立し得るという希望を感じ取れるが、そこには擬似ではない「想い」とは何かという命題を、社会や家族が崩壊している現実を多く見ている私達に突きつけられている感覚になる。

腹違いの妹が登場する『海街diary』や擬似家族を描いた『万引き家族』もそうだったが、是枝作品のテーマには人と人との心の「ディスタンス=距離」というものが大きく根底に流れている気がする。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 未登録
このレビューは役に立ちましたか?
利用規約に違反している投稿を見つけたら、次のボタンから報告できます。 違反報告
本文はここま>
でです このページの先頭へ