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忘れられぬ人々 (2000)

監督
篠崎誠
  • みたいムービー 8
  • みたログ 29

3.25 / 評価:12件

内海佳子の一言がすべて

  • T-800 さん
  • 2013年1月27日 11時38分
  • 閲覧数 899
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

戦争により青春を奪われ、その後の人生を

その呪縛の中で生きている人たちが高齢者となり

それぞれの人生を生きていたが

人生の最後に人のため、そして自分のため、命懸けの

戦いの道を選ぶ。



力の抜けた芝居とイザというときの眼光の鋭さがすばらしい

三橋達也。

渋い立ち回りがよく似合う。

愛妻への献身的な看病の甲斐もなくとうとう亡くしてしまい

参ってしまうのを堪えて、固く口を結んだ大木実も良い。

老いらくの恋なのに、まるで青年のような情熱を燃やし

恋しい人のため命を賭ける青木富夫もまた良い。



大木の愛妻、病床にあって自分はもうだめだと知っている

内海佳子が言う一言がとても印象的。

献身的な夫に向かって、寝たまま自分の頭を指して

「死んだら、ここの楽しかった記憶ってやつは一体どこに

行くんだろうねぇ」

漫才の舞台でいつもパワフルな突っ込みをしていた内海佳子が

落ち着いた声でしみじみと言うと、妙に考えさせられてしまった。

親しい身内を亡くした者には堪える言葉だ。

結果的にこのセリフひとつがこの映画全体を食ってしまった。

だから、反戦のメッセージ性も

悪徳商法への風刺も

ラストで悪徳カルト商社へ殴りこんで行き

壮絶に散る三橋の凄みある結末さえも、このセリフが完全に

越えてしまっている。



忘れられぬ、という意味深長なタイトルとともに

内海のセリフが妙に心に留まり、切なさを覚える映画だった。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 切ない
  • かっこいい
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