折り梅

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折り梅
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作品情報上映スケジュールレビュー

あらすじ・解説

解説:allcinema(外部リンク)

作品レビュー(11件)

泣ける34.6%切ない19.2%悲しい7.7%楽しい7.7%かっこいい3.8%

  • da5********

    5.0

    女が主役

    男性全般への、女性監督の根深そうな憤懣が滲み出ている。 実直でそこそこ緻密な物語は、派手さも深みもあって上出来だが、後半の救済の流れには、当初いくつも選択肢がありえたはずだ。当作品では、「矢面に立たされ続けて一番苦しんだ嫁が自身を変えることで、周囲も変わっていく」が誇り高く採用され、「最初に夫が内発的に変わり、そこから万事好転する」というのはのっけから斥けられていた。トミーズ雅をキャスティングした事実がそれを語る。そして嫁・姑双方を尊重し、結局は認知症なんかで分断せずに女性同士くくって持ち上げるんだという監督の強い意志。 介護が主テーマ、“女性はいつでも輝いている”が副テーマ。花屋での嫁の過度にイキイキした働きぶりが私の目に焼きついて離れない。そんな彼女を追い詰めがちだったヒールからのターンをいくぶん爽やかな笑顔で演じきったスパイシーな脇役・雅よ、あなたは立派なプロだ。 きわめて芸術的な題名をもつこの社会派作品を、介護の真理を一つ呈示した参考書とみるだけでなく、男女のかかわりあいの理想を模索する一助と捉えてもよいと思う。

  • kih********

    3.0

    啓発用の映画かな? 大変ご立派。

     認知症介護の啓発映画。公民館などでの研修会にぴったり。  啓発とか研修には良くても、良過ぎるために却って素直になれないところもある。   ○認めることが大切。   ○褒めることが大切。   ○得意分野を見出す。  すでに耳にタコができるほど聞かされている。それなりに分かっているつもり。映画後半で展開されるグループホームの活動、絵画教室での能力開花、家族の劇的な変化、……等々、ご立派すぎる事例に、白けてしまう人も少なくなかろう。分かってはいても実際にはそうもいかない人々には、応援ではなくて追い詰めになってしまわないだろうか。  前半の、老人に振り回される家族には迫力がある。介護の家族だったら、 “可愛くない”年寄りの“悪態”ぶりに思い当たることばかりだからだ。ここまでリアルに観客(≒介護家族)を引きつけたあとが大変だ。  生い立ちの話をきっかけにガラッと態度が変わる。理解が深まる。 ――そんなにうまく行くだろうか。そうはならない家族は何か間違いでもやっているということか。このお姑さんは絵の才能があって良かった。嫁さんには介護記録を書く文章力があったから良かった。でも、そういう能力や余裕がなくて殆んど窒息状態の家族はどうしたらいいのか、そういうヒントが見つかる啓発or研修が欲しい。  高齢化社会の問題が深刻になるにつれ、高齢者問題が題材となる映画が増えてきた。安易にハッピーエンドになる作品にはうんざりする。本作はそうではない何かがありそうという期待を持たされた。前半の緊迫感がそう思わせた。残念でした。

  • uny********

    4.0

    『祈り梅』

    アルツハイマーの見方が変わる映画。 ★★★★☆

  • nob********

    5.0

    吉行、原田の名演技にぞっこん

    二人の演技にまいりましたの映画。認知症の難しい役どころを演じる吉行さんが、うたを歌う場面が二回あった。ひとつはベッドで寝ながら、もうひとつは幼い頃よく出かけた砂浜で。 思い出がよみがえってくるうたを、しみじみと懐かしく歌うシーンはそれだけで泣けてくる。 昨今の泣かせようとする演出とは一線を画して、純粋に真に迫る演技の賜物である。原田さんも洗濯物を干しながら、認知症の義母をみるその目線だけでも秀逸である。 ハンカチの小物をお互いに投げあいながら、泣き笑いするシーンも忘れられない。 実際の認知症のかたも映像にうつっているが、違和感なくストーリーの中に溶け込んでいる。素人とプロの役者が落差を感じないで溶け込んでいるのもいい。 遅まきながら観られてよかった

  • jaz********

    4.0

    9点:二大女優の名演

     認知症患者は日本だけでも150万人いて、今後も増え続けるだろうと言われている。今のところ私の身近にはいないが、今後もそうであるという保証はない。  誰にでも起こりうる問題で、もはや社会問題になっていると言っていいだろう。  本作品は、そのような「認知症」を理解する上で格好の教材にもなりうる。実話を基にしているらしいので、説得力もある。  前半部分は政子(吉行和子)がアルツハイマー型認知症を発症し、引き取った家族と諍いが頻発するようになることを描いていて、何とも暗い雰囲気になっている。どこまでこの絶望的な状況が続くのだろうと、暗澹たる気分になる。嫁・巴(原田美枝子)の怒りもどんどん増幅していき、このまま一緒に暮らし続けることは困難であるように思えた。  それが加藤登紀子が責任者の「認知症患者の会」みたいなところに行って、実は政子も自分の病気をわかっていて苦しんでいることが巴にもわかってから、状況は劇的に好転する。後半は前半とは対照的に明るい雰囲気になり、見る方も救われる。  巴の「自分が変われば、相手も変わる」という言葉が印象的である。相手も人間なのだから、愛を持って接すれば、わからないわけが無い、ということなのだろう。  吉行和子、原田美枝子、共に素晴らしい。吉行の迫真の演技には思わずたじろぐほどであり、原田の憎悪から親愛への心の変化も、見事な演技で表現されている。  写生をしている政子を見て「この頃、お義母さんを見てると、涙が出てくる」と娘に語る時の原田の表情が美しくて、はっとする。  この女優には、何気ない表情にも惹きつけられることが実に多い。その演技を見ているだけで幸せを感じる希有な女優だ。  また、今回初めて声の美しさにも気付いた。その美しい歌声も良かった。本当に、いろんな魅力のある人だ。  原田美枝子の出演作品をこれまで13本見ているが、順位をつけると以下のとおりである。 1大地の子守唄 2青春の殺人者 3折り梅 4どろろ 4豚がいた教室 460歳のラブレター 7包帯クラブ 8愛を乞う人 9OUT 10雨あがる 11THE 有頂天ホテル 12蝉しぐれ 13はつ恋  本作品は、堂々3位に食い込んでいる。未見の作品でも、きっと素晴らしい演技を見せているものがたくさんあることだろう。  日本映画界の宝だと思う。

スタッフ・キャスト

人名を選択するとYahoo!検索に移動します。


吉行和子菅野政子
トミーズ雅菅野裕三
田野あさ美菅野みずほ
三宅零治菅野俊介
金井克子山際夫人
乾貴美子ヘルパー夏子
岡本麗坂田愛子
中島ひろ子政子の母・つや子
りりィ絵画教室の先生
蛭子能収パン屋の主人
角替和枝パン屋の奥さん
加藤登紀子中野先生

基本情報


タイトル
折り梅

上映時間

製作国
日本

製作年度

公開日
-

ジャンル