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グリッター きらめきの向こうに (2001)

GLITTER

監督
ヴォンディ・カーティス=ホール
  • みたいムービー 5
  • みたログ 142

3.05 / 評価:20件

愛しのマライア

  • dotolsutaba さん
  • 2007年7月8日 9時54分
  • 役立ち度 18
    • 総合評価
    • ★★★★★

栄光あるラジー賞各部門ノミニーはもちろん、見事主演女優の栄冠を手にしただけのことはある傑作です。

世間一般ではラジー=駄作の烙印のように思われてますが、個人的には必見リストと同義語です。
別にバカにしてるわけでも、茶化してるわけでもなく、極めて個人的な感性にヒットしてくる面白さ、なわけではっきり言って大感動でした。

ただ誤解のないように添えておきますが、初めてこのレビューを書かれたR2-D2さんの評価が、全くもって正しいと思います。
「映画」として観た場合、演技も演出も相乗効果のようにダメダメを盛り上げているかのようで、人に薦める以前に鑑賞者の使った時間をどうしてくれる!くらいの怒りを買っても不思議ではないくらいです。

では個人的に何が良かったのか?

「勝手な思い入れ」による欠陥部分の補完につきます。

ベタなストーリー・・・貧しく不幸な生い立ちの部分も定番のような演出で余計な説明はありませんが、マライア自身の半自伝的要素とだぶり、おばちゃん的な「さぞや辛かったことでしょう、ヨヨヨ・・・。」とキャラクター設定に描かれなかったエピソードを付け足します、もちろん勝手に。

PVの演出に似たような編集も全然効果的ではなく、かえってうっとおしいくらいですが、当然のように監督の個性及び斬新な映像と受け止めます、もちろん強制自己催眠のごとく。

脇役の俳優達の演技もやる気があるのかないのか、掴みづらいですが、瞬間的、微妙な個性や立ち回り、セリフなどで「オッ?」と感じたら思うツボ、これは与えられた環境で全力を出し切ってるに違いない!と見てもいないメイキングをイメージで想像し、撮影風景に思いを馳せます。

そして何より主役のマライアの見事な大根演技。
これは作られたキャラクターというより、正に素のままの彼女自身の投影でしょう。
人を信じることが不得手で不器用、いい年して甘えん坊、世間知らずみたいなピュアな性格。
これがあの棒読みみたいで、ふらふらした不安定な自立しきってない感じのキャラクターの正体であります。

ビッグビジネスの渦中で、夢見た栄光を手に入れつつも、そこに渦巻くドロドロした人間関係もいやと言うほど味わったことでしょう、実際のマライアも。

そんな虚実合わさった本作は、フィクションでもノンフィクションでもない、歌っている彼女だけが真実という正にファンですらまともに受け止めるだろうかというベタ話の珍作に成り果ててしまいました。
まるで映画の中の彼女のように、周りの言いなりのままセクシー路線に乗っかってしまったかのようないい加減さをどうしても感じてしまいます。

だから映画としては残念ながら見るに値しない超駄作、ラジー賞当然の作品となりました。


でも・・・個人的にこれはマライア自身の投影であることがどうしても振り切れない。
映画の中の役柄、ビリーが感じたことはそのまま、マライアが感じてきたことのように思えてならない。

劇中、母に向けて切々と歌うバラードや、舞台で恋人への思いを訴える場面、そしてラスト・・・マライアの下手と言われる演技が逆に全て彼女自身の生身の姿に見えて、私は涙が止まらないのです。

マライアのライブを観にいったとき、明らかに声がかすれて本調子でない状態で、おそらくは公演時間も短めにしたかもしれないそのライブで、それでも口パクなどではない、生歌を披露していた彼女の姿勢が忘れられません。

何度も言いますが、この映画は見る価値ないと思います。
こんなレビューを参考にする人も皆無でしょう。

でももしマライアに伝えられるのならこう言ってみたい。

「あの映画大好きです。まるであなた自身を見ているようでした。」と。

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