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ブラックホーク・ダウン (2001)

BLACK HAWK DOWN

監督
リドリー・スコット
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3.97 / 評価:1466件

解説

 1993年、泥沼化する内戦を鎮圧するためソマリアに兵士を派遣したアメリカ。なかなか収束しない内戦に焦り始めたクリントン政権は、10月3日、ついに敵対するアディード政権の本拠地への奇襲作戦を決行するため特殊部隊を投入した。作戦はものの1時間足らずで終了するはずだった。しかし、敵の思わぬ逆襲に遭い、ヘリコプター“ブラックホーク”が撃墜されてしまう。敵の最前線で孤立する兵士たち。やがて、救助に向かった2機目も撃墜されてしまう。その間にも、兵士たちは必死に応戦するが、一人また一人と仲間が倒れていく……。

allcinema ONLINE (外部リンク)

映画レポート

「ブラックホーク・ダウン」─アメリカで平等の理念が最も現実味をおびるのは

ベストセラー「ファストフードが世界を食いつくす」には、世界的な均質化=アメリカ化とは対照的に、ラスベガスは過去10年を、中世イギリスや古代エジプトなど世界中を再現することに費やしてきたという話が出てくる。世界から歴史を払拭し、エキゾティシズムに変える。それは映画にも当てはまる。

ソマリアでの1日にも満たない局地的な戦闘という題材は、歴史を省略する格好の免罪符になる一方で、ロケ地やセット、異境を際立たせる色調、アフリカ音楽を積極的に取り入れたサントラなど、この映画はエキゾティシズムを醸しだすための努力を惜しまない。

そして、いかなる犠牲を払っても仲間を救うというドラマが、アメリカの深層を映しだす。多民族国家で、かつまた貧富の格差を生む不平等な市場主義の国アメリカは、内部に共通のアイデンティティや夢を求められると矛盾が露呈するという難題を抱え込み、これまで外部に敵が登場したり、強引に敵を想定することで危機を免れてきた。そういう意味では、皮肉なことではあるが、いまのところアメリカで平等の理念が最も現実味をおびるのは、どこにもない異境のなかで敵の激しい攻撃にさらされるときでしかないのだ。(大場正明)

3月30日より、日劇1ほか全国東宝洋画系にてロードショー

[eiga.com/4月2日]

映画.com(外部リンク)

2002年4月2日 更新

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