息子の部屋

LA STANZA DEL FIGLIO/THE SON'S ROOM

99
息子の部屋
3.6

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作品情報上映スケジュールレビュー

あらすじ・解説

解説:allcinema(外部リンク)

作品レビュー(53件)

切ない26.1%泣ける22.7%悲しい20.5%知的11.4%絶望的5.7%

  • sij********

    4.0

    全米が泣いた訳ではないが良い映画

    今月DVDにて初見。 1回目は吹き替え版。2回目は字幕版。 隠されていた驚愕の真実なんてものがあるわけでもなく、物語は淡々と終わる。 1回目は確かに「これで終わり?」と微かに思ったが(あぁ、ハンバーガー的アメリカ映画に毒されてるなぁ・・・あれはあれで好きなんだけど。)、でもすぐにもう1度見たくなった。 そして2度目の感想としては、居心地のいい時間を過ごせたと思えた。 そう思えた理由は、出演者が魅力的。映像と音楽が素敵。 ある事件をきっかけに、円満だった家庭に少しずつだが、さざ波が立っていく過程の見せ方がうまい。 そして、家族のドラマと並行して挟み込まれる主人公の職場でのやり取りがリアリティを増すとともに見るほうにも気分転換になる。多くの人は、家庭で悩みを抱えていても、職場に出向き、目先の業務をこなしていくのだから共感できる。 心理学には2つの考え方がある。 フロイトの原因論とアドラーの目的論。 原因論は、過去志向ともいえる。西洋思想的。クライアントの過去にさかのぼって症状の原因を分析し、そこに働きかけようとするもの。 目的論は、未来志向ともいえる。東洋思想の影響も見受けられる。原因はともかく、クライアントの対人関係上の行動を目的達成の手段と考え、この患者の目的は何かを探り、それについて一緒に患者と課題解決に取り組むもの。 (かなりラフに書いたので正しくは、本で調べてね。) 主人公の職業は精神分析医。精神分析はフロイトの原因論と親和的なので、彼は一生懸命過去へ遡って原因を探ろうとする。「酸素ボンベの部品に不具合があったんじゃないか」「あの日、あの患者から呼び出しの電話がなければ」「あの日、俺がジョギングに誘っていれば」「いやいや、その前に俺がジョギングに誘ったから、あの日にあれが起こったんじゃないか」 私見だけれど、原因って時として無限の玉ねぎの皮みたいなもの。 剥いても剥いても答えは出てこず、精神分析医の主人公は壊れていく(本作では壊れっぱなしじゃないので、安心してね。) ものを見るとき、その物が無い、あるいは無くなろうとしていることによって、その物を感じ取ろうとするのは、多くの日本人が得意とする分野なのではないだろうか。 散りゆく桜や、散ってしまった梅林に梅の花を想像して風情を楽しめる。 その意味でも「息子の部屋」というのは何とも風情のあるタイトルですね。

  • adk********

    5.0

    ネタバレ一筋縄ではない

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • mmm********

    4.0

    何気ない日常

    精神カウンセラーのジョバンニは、淡々と仕事をこなしていた。妻と息子1人、娘1人の4人家族で平凡な生活を送っていた。しかし、息子の死をきっかけに変わっていく。 身近な人が死んだらどう思うだろう。 あの時ああしていれば良かった など過去を振り返って、後悔するのだろう。 この映画で良かったと思ったのは、息子の恋人?であるアリアンナが、いつも通りの日常を過ごしていたこと。 きっと彼女が落ち込んで崩れていたら、周りもそれにつられてしまっていたと思う。 死は誰もが避けられない問題だが、時の流れに任せて、日常を送ることで痛みが緩和されていくのかもしれない。

  • kih********

    4.0

    精神科医の精神状態がおかしくなった!

     精神科のお医者さんご自身が精神状態をおかしくしてしまった。こういうのって悲惨だよね。彼の病気を治療してくれるのは誰か。  今では誰もが耳にするPTSD、不意に大切な人を失った時の心的外傷の後遺症だ。これには、ちょっとしたカウンセリングマインドの心得がある人だったら、対応のマニュアルがある(とされている)。ところが、そのマニュアル・手の内を熟知している人へのカウンセリングは難しい。  意外なところに脱出口が見つかることがある。『エデンの東』で、とても理解し合うことが困難な父と息子の間を融解させたのは、息子の婚約者だった。『家族はつらいよ』で、熟年離婚の危機を解消させたのも、孫息子の彼女だった。で、本作のPTSD解消の糸口は事故死した息子の彼女? だった?  精神科医が自らの精神状態を治療するのは、熟知しているはずの専門的治療法ではなかった、というのは、精神的には非常に弱くなった現代人へのヒントだ。このクリニックを閉じることになった時の、患者さんたちの行動(症状)が面白い。どうやら分かっているらしい人々で、医師の治療がなくても回復できる人々のようにみえる。

  • yuk********

    5.0

    人を癒して前を向かせるもの

    カンヌの評価が好きだから いつも出来るだけ見る。 これもパルムドール受賞。 幸い私はまだ家族の死というものを経験してない。 でももうそうろそろ覚悟はしないといけなくなってきた。 大切な人を永久に失うことはどんな気持ちだろう。 そのときのことを考えると 後悔しないように出来るだけの事をしておきたい。 でも予想もしない肉親の死が突然訪れたら・・・ どんな傷もいつかは癒えるけど どんな風に癒えていくか・・・ それはそれぞれだ。 ある家族のその過程を描いたのがこの映画だ。 息子をなくした父親は『もしもあの時・・・』と思い 母親はその面影を追い続け 姉は自分も傷を抱えながら 弟の面影に支配された家族を想い心を痛める。 息子の死後 生前知らなかったことがわかったりする。 家族なのに・・・ もっと知りたかった・・・ 家族が知らなかった彼の一面。 自分たち家族の知らないところで 同じように彼の死を悼む人が 居ることを知った時の喜びと複雑な思い。 人を癒して将来に目を向けるようにするものはなんだろう。 人の優しさとか強さにふれた時にもそうだろうけど やっぱり生きていきたいという自分自身の気持ちのような気がする。 朝の国境で姉の言葉に吹き出した両親。 このシーンが一番好きだ。 自分たちはまだまだ引きずって立ち直れずにいるのに 今日のバスケの試合に出場出来るか出来ないか 必死になって思わず口走ったその姉の言葉に 吹っ切れたようにカラカラ笑う。 ホッとする。

スタッフ・キャスト

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受賞歴

カンヌ国際映画祭第54回

パルム・ドール

基本情報


タイトル
息子の部屋

原題
LA STANZA DEL FIGLIO/THE SON'S ROOM

上映時間

製作国
イタリア

製作年度

公開日
-

ジャンル