息子の部屋

LA STANZA DEL FIGLIO/THE SON'S ROOM

99
息子の部屋
3.6

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作品情報上映スケジュールレビュー

作品レビュー(53件)


  • sij********

    4.0

    全米が泣いた訳ではないが良い映画

    今月DVDにて初見。 1回目は吹き替え版。2回目は字幕版。 隠されていた驚愕の真実なんてものがあるわけでもなく、物語は淡々と終わる。 1回目は確かに「これで終わり?」と微かに思ったが(あぁ、ハンバーガー的アメリカ映画に毒されてるなぁ・・・あれはあれで好きなんだけど。)、でもすぐにもう1度見たくなった。 そして2度目の感想としては、居心地のいい時間を過ごせたと思えた。 そう思えた理由は、出演者が魅力的。映像と音楽が素敵。 ある事件をきっかけに、円満だった家庭に少しずつだが、さざ波が立っていく過程の見せ方がうまい。 そして、家族のドラマと並行して挟み込まれる主人公の職場でのやり取りがリアリティを増すとともに見るほうにも気分転換になる。多くの人は、家庭で悩みを抱えていても、職場に出向き、目先の業務をこなしていくのだから共感できる。 心理学には2つの考え方がある。 フロイトの原因論とアドラーの目的論。 原因論は、過去志向ともいえる。西洋思想的。クライアントの過去にさかのぼって症状の原因を分析し、そこに働きかけようとするもの。 目的論は、未来志向ともいえる。東洋思想の影響も見受けられる。原因はともかく、クライアントの対人関係上の行動を目的達成の手段と考え、この患者の目的は何かを探り、それについて一緒に患者と課題解決に取り組むもの。 (かなりラフに書いたので正しくは、本で調べてね。) 主人公の職業は精神分析医。精神分析はフロイトの原因論と親和的なので、彼は一生懸命過去へ遡って原因を探ろうとする。「酸素ボンベの部品に不具合があったんじゃないか」「あの日、あの患者から呼び出しの電話がなければ」「あの日、俺がジョギングに誘っていれば」「いやいや、その前に俺がジョギングに誘ったから、あの日にあれが起こったんじゃないか」 私見だけれど、原因って時として無限の玉ねぎの皮みたいなもの。 剥いても剥いても答えは出てこず、精神分析医の主人公は壊れていく(本作では壊れっぱなしじゃないので、安心してね。) ものを見るとき、その物が無い、あるいは無くなろうとしていることによって、その物を感じ取ろうとするのは、多くの日本人が得意とする分野なのではないだろうか。 散りゆく桜や、散ってしまった梅林に梅の花を想像して風情を楽しめる。 その意味でも「息子の部屋」というのは何とも風情のあるタイトルですね。

  • adk********

    5.0

    ネタバレ一筋縄ではない

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • mmm********

    4.0

    何気ない日常

    精神カウンセラーのジョバンニは、淡々と仕事をこなしていた。妻と息子1人、娘1人の4人家族で平凡な生活を送っていた。しかし、息子の死をきっかけに変わっていく。 身近な人が死んだらどう思うだろう。 あの時ああしていれば良かった など過去を振り返って、後悔するのだろう。 この映画で良かったと思ったのは、息子の恋人?であるアリアンナが、いつも通りの日常を過ごしていたこと。 きっと彼女が落ち込んで崩れていたら、周りもそれにつられてしまっていたと思う。 死は誰もが避けられない問題だが、時の流れに任せて、日常を送ることで痛みが緩和されていくのかもしれない。

  • kih********

    4.0

    精神科医の精神状態がおかしくなった!

     精神科のお医者さんご自身が精神状態をおかしくしてしまった。こういうのって悲惨だよね。彼の病気を治療してくれるのは誰か。  今では誰もが耳にするPTSD、不意に大切な人を失った時の心的外傷の後遺症だ。これには、ちょっとしたカウンセリングマインドの心得がある人だったら、対応のマニュアルがある(とされている)。ところが、そのマニュアル・手の内を熟知している人へのカウンセリングは難しい。  意外なところに脱出口が見つかることがある。『エデンの東』で、とても理解し合うことが困難な父と息子の間を融解させたのは、息子の婚約者だった。『家族はつらいよ』で、熟年離婚の危機を解消させたのも、孫息子の彼女だった。で、本作のPTSD解消の糸口は事故死した息子の彼女? だった?  精神科医が自らの精神状態を治療するのは、熟知しているはずの専門的治療法ではなかった、というのは、精神的には非常に弱くなった現代人へのヒントだ。このクリニックを閉じることになった時の、患者さんたちの行動(症状)が面白い。どうやら分かっているらしい人々で、医師の治療がなくても回復できる人々のようにみえる。

  • yuk********

    5.0

    人を癒して前を向かせるもの

    カンヌの評価が好きだから いつも出来るだけ見る。 これもパルムドール受賞。 幸い私はまだ家族の死というものを経験してない。 でももうそうろそろ覚悟はしないといけなくなってきた。 大切な人を永久に失うことはどんな気持ちだろう。 そのときのことを考えると 後悔しないように出来るだけの事をしておきたい。 でも予想もしない肉親の死が突然訪れたら・・・ どんな傷もいつかは癒えるけど どんな風に癒えていくか・・・ それはそれぞれだ。 ある家族のその過程を描いたのがこの映画だ。 息子をなくした父親は『もしもあの時・・・』と思い 母親はその面影を追い続け 姉は自分も傷を抱えながら 弟の面影に支配された家族を想い心を痛める。 息子の死後 生前知らなかったことがわかったりする。 家族なのに・・・ もっと知りたかった・・・ 家族が知らなかった彼の一面。 自分たち家族の知らないところで 同じように彼の死を悼む人が 居ることを知った時の喜びと複雑な思い。 人を癒して将来に目を向けるようにするものはなんだろう。 人の優しさとか強さにふれた時にもそうだろうけど やっぱり生きていきたいという自分自身の気持ちのような気がする。 朝の国境で姉の言葉に吹き出した両親。 このシーンが一番好きだ。 自分たちはまだまだ引きずって立ち直れずにいるのに 今日のバスケの試合に出場出来るか出来ないか 必死になって思わず口走ったその姉の言葉に 吹っ切れたようにカラカラ笑う。 ホッとする。

  • ********

    5.0

    精神分析と国境線

    2001年。ナンニ・モレッティ監督。精神分析医の父と会社経営の母の明るい家族だが、高校生の内気な息子は最近様子がおかしい。持ち上がった盗難疑惑の真相を知ろうとする両親だが、ある日事故で息子が死んでしまい、喪失感から立ち直れずに、、、という話。 息子の恋人だったという女性からの手紙をきっかけに、両親の喪失からの立ち直りの違いが明確になっていきます。後戻りしてやり直したいと後悔ばかりが先に立つ父。少しでも息子に関するものを収集したい母。父は、死んでいなかったかもしれない息子を想像し、母は、息子の復元を模索する。可能世界と復元。 そもそも息子の盗難事件で真相にこだわっていた父親は、精神分析医として、原因―結果の連関に物事を収めて納得しようとしているのですが、盗難を否定していた息子が、母親にだけ盗難の事実を告白していたように、父=分析医の「納得」は物事に自分勝手な制限を加えて抑制したものにすぎないことが暴露されています。そうしてみると、息子の死をようやく受け入れたようにみえるラストシーンが、イタリアからフランスへの国境の直前であることの意味も、父親の勝手な制限=国境であるように思えてきます。振り返れば、「イタリアの歌しか聴かないことを息子にばかにされる」というセリフがあったことも思い出されます。 どうやら、息子の死を受け入れていく癒し映画だという評判とは別に、精神分析と国境線とがいかに恣意的な制限にすぎないのかが暴かれる映画だったようです。

  • いやよセブン

    4.0

    リアルな喪失感

    突然の事故で息子を失ってしまった家族の悲しみを丁寧に描いている。 精神科医をしている父親は休日なのに往診に出かけてしまった自分を責める。 そんな夫に対し、自分のことだけしか考えていない、と詰る妻。 両親が悲しませないようにと気遣うことがかえって重荷になっている妹。 そんな息苦しさに耐えている家族のもとに亡くなった息子のガールフレンドから手紙が届く。 事故前の幸せな家族が、事故により暗転していく様は観ていて辛くなるほど。

  • 一人旅

    3.0

    息子の足跡を辿る家族の物語

    第54回カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作。息子を亡くした家族と息子の恋人との交流を通じて、家族が深い悲しみから立ち直っていくまでの過程を描いたドラマ。終始淡々としていて大きな盛り上がりはない。終わり方もこれで良かったのか?という感じだった。でも、大切な人間を一人失ってしまった家族の描き方としては正解だった。

  • kan********

    4.0

    大切な人を失った時の心理を繊細に描く

    かなり前に1回観て、今日レンタルショップでまた見つけたので 久しぶりに借りてみました。 観終わって少し疑問に感じた事は終盤に出てくる女の子の存在。 あの女の子の登場によって、亡くなった息子と少しでも関係のある 人物に何かしてあげる事で少しでも癒されるというわけですけど、 息子との関係が結構曖昧で、そこをもうちょっと深く掘り下げたら 良かったのにと思いましたね。 しかもその女の子の登場が終盤って事も相まって多少の無理矢理感は 否めません。 それかそこはもうちょっと違う演出で見せた方が良かったのでは???? とも思いましたしね。 まぁそれ以外では結構深いお話で、ジョバンニが息子の事故当日に 診察した患者に対して嫌悪感を抱いたり、 ラストのシーンでも息子と少しでも関係のある人物を通して とりあえずでも何かを見つけ出そうとする姿勢等、 実際に身内や、その他誰か大切な人を失った時や、 その後の微妙な心理が淡々とではあるけど 上手く描かれていると思いますね。 所々で流れるさわやかなBGMも良いです。

  • per********

    3.0

    99分2時間半

    う~むどうやろね ちょっとドライすぎて入っていけなかったですな。 息子の恋人をあれ程までに家族の中に受け入れるというのが どうもよくワカラン。 あと、全体的に完全なインテリ層なんでね、この家族は。 非常~に全体的にスノッブな空気を感じてしまった。 イタリアの場合そういう要素が「階層感」みたいなモンを 怜悧に決定付けてしまっちゃうんで、 そこをあえてこういう雰囲気の家庭を中心に据えてる、 つうか据えちゃってしまっている チャッカリ感が なんか少し鼻に付くテーブル案内の仕方だな、 と。 本来良質の作品と言わなきゃならないんでしょうけど まあ、なんか馴染めないね 99分間なんですね。 2時間半くらいかとずっと思ってた。 マジで。

  • tye********

    3.0

    鎮魂のメッセージ

    人が生きていくなかで、どうしても逃れることができない。 愛する者の死。 家族はそれぞれに傷つき、心の舵が取れず、互いにぶつかり合う。 なぜ、神は彼を選んだのか? 考えても考えても、ヒントすらない難問。 私がもしこうしていたら、あの人は死なずにすんだ・・・ 唯一自分で導き出せる答えだった。 自分が死んで、こんなに打ちひしがれ、惜しんでくれる人がいる。 それこそ、死んだ人への鎮魂のメッセージなのだ。 だから、失った人の悲しみは無駄ではない。 愛在るが故の、耐え難い苦しみなのだから。 個人的には もう一騒動、欲しかったです。 息子の部屋には、秘密があったとか。 ストーリーが引き締まる何かが・・・ 心を掴んで離さない、とまでは行きませんでした。

  • ほげイチロ

    2.0

    ネタバレ文化の違いか

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • shp********

    1.0

    ネタバレ見た。

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • tsu********

    2.0

    監督兼主演映画の限界と効用について

    監督の能力それ以上でもそれ以下でもなく、サプライズはない。 全体を通してぼんやりして過ぎた印象で、いまひとつ食いつくところがなかったです。 やさしくまじめでいい人だというのはわかりました、それだけでした。 奥さんの上品な美貌と、食事は質素でリアリティの2点で星二つ。

  • chi********

    2.0

    ネタバレ悲しいのはわかるけど

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • beethoven

    5.0

    「奇跡の積み重ね

    で実は日常はきっと成り立っているのだから・・・今日もありがとう。あしたもよろしくね!」 って一日の終わりに息子と娘に近頃、就寝前に言っていたわたし。 なのについ先日早朝意見の相違で、産まれて初めて息子が家を出て行ってしまいました。 「ママも○○ちゃん(娘。彼にとっては妹)も大好きだけど、ごめんなさい。」って残して。 母としての、どうしても譲れない部分みたいなものが招いた結果のため、その部分さえ意固地にならなければよかったのにと悔やみました。 四日間、何をしても嗚咽してしまいました。 まな板の上でで食材を刻みながら、どうか息子が帰ってきますようにと祈り、 なんと自分勝手な願いだろうと恥ずかしくなりました。 五日目に手紙が届きました。 「こんな僕でもいないと何か不自由していませんか?近いうちに一旦帰宅して今の状況をお話します。」 現在また自宅から通学しています。 自分の作った料理を美味しいと食べてくれる子供たちが目の前にいるだけで幸せ。 いつか遠い、近い、将来・・ここを離れていくのだから。 今日も奇跡の一日に感謝して大切に送ります。 この映画は自分の戒めになるかと思い借りて観ました。 やさしくいつくしみに溢れた映画でした。 最後にまだごくごく若い少年少女のヒッチハイクの旅に、無事にね、と 祈るような気持ちで見送りました。

  • ami********

    4.0

    ネタバレ暗闇の後に現れる朝の海

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • じぇろにも

    3.0

    事故

    息子宛に一通の手紙

  • fya********

    4.0

    再生

    私が、5点満点で点数をつけるなら、3.5と4の間ぐらい。 4までつけるのはどうだろう、と思うけれど、3.5はうーーん。 そんな微妙な感じです。 どーんと物語が展開するわけではありません。淡々と変化する心情が丁寧に表現されていて、見る側がそれに寄り添って鑑賞できるかどうか、という映画だと思いました。 精神分析医として患者を冷静に見ていた主人公は、息子の死という深い悲しみの中で、患者も自分も冷静に見られなくなります。家族の心は、一つの死を悼みながらも、ばらばらになったかのようです。 ところが、息子の女友達の存在を知ります。 彼女を通してみる、息子の部屋。家族の知らない一面です。 それを穏やかに受け入れること(決して劇的ではなく)で、再生していく家族。 人はこうやって生きていくのだな、という感じでした。 刺激を求めてみれば、退屈だと思います。 でも、こういうのも悪くない、という気分の時に見れば、じわっときます。

  • oce********

    3.0

    喪失と再生

    セラピストのジョバンニは息子アンドレアとのマラソンの約束をしていたが、当日急な事情でキャンセルに。 しかしその日にアンドレアは事故で亡くなってしまう。 息子の部屋というタイトルからもこの展開は予測できる。 その喪失感は派手な怒り方するわけでもなく、ただただ途方に暮れる。 静かすぎるのは別に嫌いではないが、家族の再生の過程が心に響いてこないのは少し拍子抜けした。 タイトルがあまり意味がないのも少し違うかな。

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