RUKA
3.0点
共同原案・共同製作と意欲を見せたのに、 米国ではビデオ・DVD発売のみ、 という可哀想な扱いを受けた「レジョネア戦場の狼たち」。 いつもの派手なアクションはなかったけど、 ヴァン・ダムのシリアス演技に少しウルウルとしてしまい、 これからはもしかして演技派俳優を目指そうとしているのかも、 と思ってたら、 この映画でも何と彼は、悪役人間と善玉レプリカントという、 難しい二役をこなしているではありませんか。 特に、レプリカントヴァン・ダムの汚れをしらない純真無垢な表情や仕種。 40歳を過ぎた顔と身体を持つ大の男があどけなく演じるギャップは、 最初は手荒く接していたジェイク扮するマイケル・ルーカーが、 だんだん友情なのか親愛なのか、 妙な感情を抱き始めていくのがすごくよくわかるほど、 レプリカントヴァン・ダムペットのように可愛いかったです(笑)。 テロ対策に開発されたレプリカントは、 生まれたての赤ん坊と同じらしく、 立ったり座ったりから始めていたのが、 ほんの短時間で、 オリンピックの体操選手並の運動能力を持ってしまい、 おまけに、素直なものだから競技終了のキメポーズもしっかりインプット。 敵と戦いながらもキメのポーズはしっかり忘れない律儀さや、 悪役レプリカントの変な髪形など、 妙に細かい所に神経を行き届かせている割には、 ストーリーは大味、というこのギャップもこの映画の持つ魅力かも。 ラストも、驚きのどんでん返しが用意されていて、 アラ~、ジェイク共々心配したわたしの気持ちはどうしてくれるの~ と唖然としながらも笑ってしまう、そんな楽しい映画でした。
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