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アナトミー

アナトミー

ANATOMIE/ANATOMY

99

pum********

3.0

本当にあった(ら)怖い話

まぁ、ホラーは全部、本当にあったら怖いんですが、 本作のアイデアは、都市伝説とかにありそうな、ちょっとありそうな怖い話。 要は、"人体の研究に没頭する一部の医師達が、 人を拉致し、生きたまま解剖するという、行きすぎた研究を行っている"と、 なんとも不気味で、しかし、そこはかとなく、ありえそうな匂いがする。 よくよく考えれば、過去にそういった行為があった上で、 今の医術が存在し得たというのは不自然な話ではなく、 むしろ、遺体だけの解剖研究で今の医術が確立されたと考える方が不自然。 論理だけで実践出来る事など、この世には殆どない。 人の脳内でシミュレート出来る事などたかが知れてるわけで、 どこかで実践により、論理と実技の精度を上げる過程が必要になる。 今日の医療技術の恩恵を、我々は当たり前の様に享受しているけど、 人間が創り上げてきた医療技術というものは、本当に凄まじいものだと思う。 長い歴史の積み重ねが、この高度な技術を確立したと言えるけれど、 やはりダークサイドと言える部分はあっただろうし、今でもあるはず。 医療技術そのものが、そもそも倫理の際にあるとも言える。 元々そこで死ぬはずの人間の肌を切り裂き、体内に直接手を加えて延命させるわけだから、 よくよく考えれば、医療技術は、倫理的にダークサイドと一体とも考えられる。 そんな存在だからこそ、医療関係には都市伝説の噂が尽きないわけで、 場合によっては、医師や看護師、薬品会社など、医療関係者に対しての疑念に満ちた噂も立つ。 火の無い所にも、現実には噂は立つものだけれど、 火をつければ、燃えるだけの素地は持っているもの。 本作は、そういった医療というものの素地を考えれば、 無いとは言い切れない、なんとも言えないリアルな匂いがする。 印象としては、旅行先で拉致され、 金持ち達が行う殺人ショーの被験者にされる映画、"ホステル"に近いものがある。 ただ、個人的には"あり得なさそうでありそう"というリアルな背景が面白く、 序盤は「これアタリか?」と食いつきました。 ただ、残念な事に、中盤以降、真相が明らかになった辺りからが雑。 最後はB級サスペンスみたいなノリになってしまったけれど、 もう少し、不気味な怖さと言うモノを最後まで継続して欲しかった気が。 まぁでも、全体的にはそこそこの拾いものだった気がします。

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