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スリープレス (2001)

NON HO SONNO/SLEEPLESS

監督
ダリオ・アルジェント
  • みたいムービー 16
  • みたログ 72

3.32 / 評価:31件

原 点 怪 奇

  • 玉吉 さん
  • 2008年7月14日 14時15分
  • 閲覧数 290
  • 役立ち度 14
    • 総合評価
    • ★★★★★

イタリアン・ホラーの帝王ダリオ・アルジェント、
原点回帰の傑作登場!

「原点回帰」の形容は、こと映画監督について言えば
このところどうにも評判の良くなかった人に向けられて
名誉挽回的な意味合いで使われる事が多い。

そう言えば。
「歓びの毒牙」「サスペリア」「インフェルノ」「シャドー」
このヒトの映画と言えば、このところ昔の奴ばかりで
近年の作品を目にする事が無かった。
というか、今世紀に入っても尚新作を発表し続けていた
なんてことすら知らずにいた。
自分の中では、完全にムカシのヒトだったのだ。

冒頭。
ベッドの下から向うを見ると、
血まみれの女。先の尖ったクラリネットの様な楽器で
顔面をメッタ突きにされている。何度も、何度も。
しょっぱなから異様にエグい。

所変わって。
夜の列車内。
一人の売春婦がサイコな客の部屋から逃げ出してくる。
その際にあろう事か、一冊のファイルを着服してきてしまう。
中を見ると…ファイルの持ち主は、17年前に一時解決した
連続殺人事件の「真犯人」である事が解かる。
…ヤバイ。とんでもねーもん見ちまった。
携帯が鳴る。ヤツからだ…!番号教えてないけど。
どうもメチャメチャ怒ってる。そりゃそうだね。
これからお前をぶっ殺しにいくからな!
マジで?これから?
車内には、自分一人。まじやばい。
当てもなく車内を彷徨う内に、車掌と出くわす。
ただし血まみれ。げーパニック。
ジャーロのシンボル、黒手袋登場(ジャジャーン!)。
なんで?いつの間に乗ったの?そんな説明、一切ナシ。
悲鳴。
真っ赤に染まった窓ガラスを、ブラインドが覆い隠す。
一転闇。

この、赤と黒を基調とした色彩美。
サウンドと絶妙にシンクロした画面展開のキレの良さ。
見る者の痛点をダイレクトに突く刃物の冴え。
細かい事とにかくヌキ!な怒涛のイイ加減っぷり。

近年の作品をほぼ観ていなかったので
「原点回帰」かどうかは分からないけれど、
変わってない。
ムカシから、なにひとつ。
唯、女性陣が揃いも揃ってどうにもブサイク揃いなのが、
従来のアルジェントらしからぬ部分ではある。

この後、「エクソシスト」のメリン神父…よりも
自分的には「フラッシュ・ゴードン」の皇帝ミンでお馴染みの
名優マックス・フォン・シドーをメインに迎え、
「セブン」を意識したかのような「見立て殺人」のカラクリを
追うサスペンス・スリラーが展開される。
従来の彼のジャーロ系諸作に比べると、プロットや伏線を
一切合財ブチまけてしまうストーリーの破綻は、今回は控えめ。
(自分の場合このブットビ展開が、最近はある意味楽しみで
あったりもするけど)
その代わり、物語中盤辺りでうっすらと犯人像が読めてしまう。
良く出来たシナリオという物を、結局は必要としていないのかも。

延々と続く飾り絨毯を主観カメラで意味もなく長回しに
捉え(勿論ゴブリンのBGM入り)、最後に生首がコロリ…!
というハッタリ全開ショットも、相変わらずと言えば相変わらず。

なんとなくだけど、この監督のツボというものが
理解できてきたような気がする。
最新作のタイトルはズバリ、"GIALLO"。
あまり期待せずに、公開を待つ事としよう。

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