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パコダテ人 (2001)

監督
前田哲
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  • みたログ 316

2.79 / 評価:72件

映画 『パコダテ人』 ハッピ-で可愛くて

  • worldwide-aoi さん
  • 2010年7月11日 18時41分
  • 閲覧数 374
  • 役立ち度 4
    • 総合評価
    • ★★★★★

  冒頭シーン。明日は晴れるかナ~と、夜、てるてる坊主を吊るして明日のデートを夢みる函館に住む少女、日野ひかる。その宮崎あおいちゃんのアップを最初観たとき、あヽ、“ 篤姫さまが、そのまま子供になってる~ ”と、ついバカな事を思ってしまいました・・(笑)。
 それほど、主人公ひかるの嬉しそうな優しい顔が、自分の道をまっすぐ生きてきた天璋院さま(篤姫さま)の微笑とダブって見えたからなんですが、単なる瞬間のヒラメキなのか・・・。     
 ただ、チョットうがった見方をすれば、あるいは、天璋院さまのように全てを包み込むような特別な笑顔を、あおいちゃん自身、既に若くして潜在的に身につけてたのじゃないか、“母性的笑顔”とでもいいましょうか、・・何だかそのようにも思えてびっくりした事がありましたが、この作品の冒頭シーンの笑顔は、そういう幸福感が漂うような、温かい笑顔から始まりました。

 さて、その主人公日野ひかる。翌朝起きてみると、自分にシッポが生えてることに気づいて本当にビックリ。そして、そのシッポをめぐって物語が進んで行くことになります。そのシッポ、いかにもぬいぐるみ的でチャチなんですが、まァ、その辺りを目の当たりにしますと、作品自体も何となくファンタジーとして可もなく不可もなく終わって行くんだろうかと最初は思ってました。
ところが、話がすすんでいく中でどういうわけか、そのシッポがちゃんと体の一部として生きているとの実感すら漂ってきて、ひかるを取り巻く家族、友達、世間との交わりの中で、時にはホロッとするようなシーンもあって、いつの間にかストーリーに引き込まれてしまいます。
 いったい何でそうなのかナと思ったんですが、やっぱりあおいちゃんの真剣な演技に魅かれているということしか思い当たらないんですよネ。彼女の完全にハマリ切っている喜怒哀楽の表情に、観客である私もそのまま感情移入させられてしまう。結果として、ファンタジー映画でありながら、単に少年少女向けだけではなく、大人も充分楽しめる作品にもなっているとそう思いました。

  それにしても、美しい函館を舞台にした、愉快で素敵な映画でもあり、少女の面影を残す可愛いあおいちゃんが見れる映画でもありました。ひかるの父母を演じた松田美由紀さんや徳井優さん、姉の松田一沙さん、そして大泉洋さんたちはコミカルで楽しいし、以降何回か恋人役で共演する、勝地涼君との関係も微笑ましく感じました。

  特にこの映画で秀逸に感じたのが、映画進行のテンポの緩急の表現です。一躍函館の人気者になったひかるの影響で、全てにパピプペポの半濁音化、そして次々に着替える衣装、それらのテンポの心地良さは、本当に楽しく愉快にさせてくれます。と同時にそれだけではなく、途中におり込まれる、ひかるの孤独、悩みのシーンでは、ゆっくり時間を取って、ひかるの心中を静かに考えさせます。この緩急がウマク噛み合っていて、その双方において、あおいちゃんの演技の冴えを観ることが出来ました。
 
  この時期、映画『害虫』等にみるように、彼女は心に傷や闇を持つ内向的な役の作品が多かった中にあって、少女時代の彼女の持つ明るい面を本当にたっぷり引き出した作品がこの『パコダテ人』で、ほのぼのとしてハッピーになれる、あおいちゃんの貴重な映画と云えるんじゃないかと思います。
                         (goo、楽天へ同一文寄稿)

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