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海辺の家 (2001)

LIFE AS A HOUSE

監督
アーウィン・ウィンクラー
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4.06 / 評価:375件

父と息子、忘れ得ぬひと夏の想い出

  • 一人旅 さん
  • 2017年7月7日 23時49分
  • 閲覧数 1266
  • 役立ち度 5
    • 総合評価
    • ★★★★★

アーウィン・ウィンクラー監督作。

癌で余命宣告された父と16歳の息子の交流を描いたヒューマンドラマ。

2000年代アメリカ・ヒューマンドラマの秀作で、監督は『真実の瞬間』(1991)『ザ・インターネット』(1995)のアーウィン・ウィンクラー。元々は『ロッキー』シリーズや『レイジング・ブル』(1980)『ライトスタッフ』(1983)『ミュージックボックス』(1989)といった映画史に残る名作を手掛けたプロデューサーとして名の知れた人だが、監督としての手腕も確かである。

何年も前に妻と離婚し、反抗期の16歳の息子サムにも嫌われている建築デザイナーのジョージ。ある日、上司との対立が原因で解雇された上に、突然倒れ運び込まれた先の病院で末期癌が発覚、余命宣告される。予期せぬ不幸に襲われ悲嘆に暮れるジョージだったが、疎遠だった息子を半ば強制的に誘い、海辺の家を建て直すという自身の長年の夢を果たすため行動を起こす…という“余命宣告された父と息子の、家の建て直しを通じた関係性の修復”を、父子を取り巻く元妻や隣人家族との交流を織り交ぜながら映し出す。

『野のユリ』(1963)における教会建設が信仰心の建設の意味合いを含んでいたように、家の建て直しは死を間近に控えたジョージ自身の人生の立て直しを象徴する。自分が変われなかったがゆえに失った大切なもの、それは家族であったり仕事であったり夢であったりする。死にゆくジョージは最期に自分の人生を大きく一変させる覚悟を固める。家を建て直すという長年抱いていた夢を叶えるため、そして疎遠だった息子に自分を愛してもらうため行動を起こすのである。ジョージの変化は彼以外の人間にも変化をもたらす。彼を憎んでいた息子は次第に心を開き、元妻もまたジョージとの距離を再び縮めていく。父と息子、元妻それぞれの感情が繊細に描かれ、死を直前にして変わった父の、家族に対する切なる想いと愛情に涙が抑えきれない。

人が変わるのに遅すぎるなんてことはない。たとえ死ぬ直前でも人は変われるし、変わること自体に意味がある…そう思わせてくれる。

役者の演技も素晴らしい。父ジョージを演じたケヴィン・クラインはもちろん、それ以上に息子サムを演じたヘイデン・クリステンセン、元妻を演じたクリスティン・スコット・トーマスの繊細な演技は圧巻。脇を固めるメアリー・スティーンバ―ジェン&ジェナ・マローンの個性的役柄も魅力だ。

詳細評価

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