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闇に響く声 (1958)

KING CREOLE

監督
マイケル・カーティス
  • みたいムービー 3
  • みたログ 8

3.67 / 評価:6件

原題キング・クレオール

  • osugitosi さん
  • 2009年10月24日 4時32分
  • 閲覧数 1047
  • 役立ち度 8
    • 総合評価
    • ★★★★★

せっかく県内のシネコンで
「華麗なる一族」「不毛地帯」が上映されたのに
期間短く、上映も午前に一回のみであり、見ることができなかった事は
残念です。地方では古い作品を劇場で見れる機会はそうないのに・・(泣)

で、近所のツタやが久しぶりに100円レンタルの日を設けたので
まず劇場ではやりそうもない旧作を借りました。

エルヴィス主演作は、このヤフー映画では、レビュー数が少ないことは
前に書きましたが、映画スターのエルヴィスよりロックスターの彼の方がいいという人が多いからでしょうか?
エルヴィスが、映画スターでもあったことを知らない若い人も多いのかな?

また、彼の映画といえば歌だけで、内容は・・・と思ってる人も多いと思います。
たしかにそんな作品が多いですが(笑)、
前にレビューしたD・シーゲル監督「燃える平原児」などのように
映画として、俳優エルヴィスとして、興味深い作品もあります。

この作品も単にエルヴィスが歌うだけの映画ではありません。
監督は「カサブランカ」で知られるM・カーチス。
舞台はニューオリンズの街。

冒頭、海亀やベリー、オクラ、ザリガニ売りの行商が早朝の往来に
それぞれ売り声(唄)を響かせます。
日本でいうと「きんぎょーえ きんぎょ」とか「さおやー さおだけ~」
みたい感じでしょうか・・・
その歌声がミュージカル風なムードも醸し出し、それでいて渋い感じで
これからどうなるんだろうという期待感をあふれさせる見事なシーンです。
その往来を2階のベランダで眺めるエルヴィスがザリガニ売りの唄に呼応して
歌います。

こう書くと本当にミュージカル映画みたいですが、ここだけが
そんなムードです。
この作品はモノクロ(シネスコではあるが)ですから、華やかなものではないです。

エルヴィス扮する主人公は学生で、酒場でアルバイトをしており、
歌がうまいという設定です。
よってミュージカルみたいに普通の人が急に歌って踊る不自然さを
極力さけているのが特徴です。
酒場のタチノ悪い客にからまれて歌うはめになり校歌を歌ったり、
愚連隊が万引きするための手伝いで雑貨店内で歌い、店員や他の客の注意をひきつけたり
酒場の顔役に強要され歌ったり、
ドラマにちゃんとはめ込んだ歌の入れ方をしてます。
その後は歌がうまいことが知れ渡り、ナイトクラブで歌手として雇われますので
ステージで歌います。不自然さは完全になくなります。

で、そのクラブの名が「キング・クレオール」と言い、この作品の原題です。
その店は彼が前に勤めてた酒場とは経営者が違います。
前の酒場は、この街を牛耳る顔役の店でした。
キングクレオールとは敵対する悪役となるわけです。
その顔役を若き日?のウォルター・マッソーが演じてます。
当時30代後半らしいが若いとは感じません(笑)
さらにその配下の愚連隊のリーダーにはヴィック・モロー(コンバット)が扮してます。

ということで、くわしくは書きませんが、この作品は街の悪との対立。
そうM・ブランドの「波止場」を思い浮かべさせる展開になります。
主人公が立場上、葛藤するさまも似てます。
さらに演技するエルヴィスも「波止場」のM・ブランドをホウフツさせるものがあります。
また、主人公とその父親との対立と愛情も描いており、「エデンの東」の方角へも向いております。

しかし、終盤の解決はややわざとらしく、あっけない感じで「波止場」や「エデンの東」と比べるのは酷か・・・
という感じになってしまいます(泣)。よって減点です。

邦題は悪の牛耳る街が「闇」で、そこに響くエルヴィスの歌声、さらには冒頭の行商たちの歌声を現わしてるのでしょう。

上記のような欠点はありますが、敬遠せず、ぜひ一度見てみて下さい。

詳細評価

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