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猫の恩返し (2002)

THE CAT RETURNS

監督
森田宏幸
  • みたいムービー 122
  • みたログ 3,360

3.42 / 評価:1054件

可愛らしい冒険ファンタジー

  • ざぶとん さん
  • 2017年11月2日 19時46分
  • 閲覧数 1444
  • 役立ち度 5
    • 総合評価
    • ★★★★★

ラピュタなどのようながっつりした冒険モノばかりが名作じゃない、本作はそう教えてくれました。本作冒険ファンタジーにしては珍しく、凶悪な敵が出てくることが無ければ絶体絶命のピンチが訪れるわけでもありません。物語にこれといった大きな山場がないのです。なのに私には凄く心に残るものがありました。

主人公の女子高生ハルが助けた猫は、猫の国の王子、ルーンだった。猫たちは恩返しをハルにしようとするのですが、少々ズレたところがあった。最終的にはなぜか猫の国の王、猫王と結婚する話を持ちかけられ…。

というのが大まかなあらすじ。まず言っておきたいのが、本作は女性を対象にした物語だということ。あらゆる事柄を女性の視点でとらえた物語となっています。なので男性からは何が面白いのか分からず、共感できない作品かも知れません。作品に大きな山場がないためなおさらです。
ハルが迷い込んだ猫の国は誰もが憧れるであろうのんびりしたおとぎの国。猫じゃらしの草原の上で可愛らしい猫たちが暮らしています。ディズニーなどでやり尽くされた感があるおとぎ話モノですが、ジブリが美しい手描きによる映像表現でそれを作ると、また違った雰囲気と魅力が生まれます。手描きタッチで描くことにより、猫や猫の国というというのんびりした、それでもファンタジックな雰囲気を見事に作り上げています。ジブリにしては映像のクオリティは低かったように思いますが、それでも見事なものです。

そして魅力的なキャラクターも沢山登場します。かっこいい紳士的な猫バロン、驚くほどデブなムードメーカー的な猫ムタ、のんびりして能天気な猫ナトルなどのキャラクターが物語の世界観と絶妙にマッチし、観ていて気持ちがいいものです。そして声優の演技もレベルが高いです。プロの声優はほとんど起用していないですが、棒読みだなあと思うことがほとんどありません。何より出しゃばった声や口調で演技することがなく、全員少し引き気味な感じが良い。これによって猫の国という世界観を引き立てることに成功しており、観ていて気持ちいい作品となっています。これはプロの声優のように、うま過ぎる演技ではなし得ない表現です。リアリティを求めて俳優女優を声優に起用する長編映画作品が増えていますが、本作は特にその中でも成功例でしょう。

本作は冒険すること自体がメインではなく、冒険や猫たちとの出会いなどの不思議な体験とをし、その思い出を大切にするという映画です。誰もがちょっぴり憧れるような、夢に見るような可愛らしい冒険を実際にダイレクトに映像化した作品ですから、心に残ります。観終わった後の爽快感とウキウキわくわくする気持ち、そしてちょっぴり切ない気持ちが印象的。心が躍るでしょう。

星4つ、笑えるシーンも多く、楽しいですよ。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

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