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トリック 劇場版 (2002)

監督
堤幸彦
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3.29 / 評価:434件

「ばんな、そかな!?」

  • カナボン さん
  • 2010年5月9日 22時03分
  • 閲覧数 768
  • 役立ち度 14
    • 総合評価
    • ★★★★★

4年ぶりに「トリック」の新作が公開されました。一家揃って大の「トリック」ファンのうちら、早速観てきました。まあ、こんなものかな(笑)。
そこで3作目公開を勝手に記念して、劇場版を順に見直してみました。今日から順番にレビューさせていただきたいと思います。

今日のお題目は「トリック─劇場版─」です。

私の中で、堤幸彦といえば「20世紀少年」より「トリック」、仲間由紀恵といえば「ごくせん」より山田奈緒子、阿部寛といえばやっぱり白鳥圭輔などの原点キャラの上田次郎なのですよ。とにかく主役二人のキャラが立っていて、メチャ笑わしてくれる。堤色全開のゆる~いギャグの数々が、ほんまにツボ。
「トリック」をご存じない皆さま、あなたは掛け替えのない人生において、明らかに損をしていますよ!

まあ、TVシリーズが3つも作られたヒット作、ブームに乗って更に儲けようとする日本映画界にとって、劇場版が作られたのは当然のこと。この劇場版第1作目、話の筋は確かに映画にするほどのものではないかも知れません。それでもTVシリーズの雰囲気をそのままに(明らかなCGではありますが)山火事の場面など、スケールは確かに大きくなっている。TVシリーズを観ていないで、本作で初めて「トリック」ワールドを経験された方でも十分楽しめる出来だとは思いますが、やはり人物の細かな設定、相関関係などを知っておいた方がより面白く観れると思いますので、出来ればTVシリーズからご覧いただきたいかな。

実際の話、手品師や奇術師ってトリックを使って人を騙すことが商売です。観客の目を欺くことを日夜考えている。だからある意味彼らこそ最大の犯罪者となり得る。しかし逆に彼らの目を良い方向に使えば、世紀の名探偵ともなり得ます。

主人公山田奈緒子は、極貧の売れないマジシャン。その設定から彼女はこの二面性を備えています。これを絶妙に演じる仲間由紀恵が実に素晴らしい。貧乏故、ほぼいつも同じ恰好をしていてお色気はほぼ0っていうところがまたいい。美人女優仲間由紀恵がそのような印象を与えるこの演技力、やはり堤作品「ケイゾク」で中谷美紀さんが似たようなキャラを演じていましたが、彼女以上に長く愛される山田というキャラを確立させていると思います。

そしてコンビを組む物理学教授上田次郎。自分より頭の良い人間は存在しないと平然と思っている傲慢な大男。その頭の固さが山田の単純な手品に毎度してやられる。確かに頭脳明晰で、理数系にかけては強いところを見せるが、その反動として理解できない現象を前にすると気絶してしまうキャラも最高(笑)。バチスタシリーズの白鳥など、確かにこの上田次郎の延長線上に生み出されたキャラでしょうね。もはや阿部寛のキャラといえば、この上田の印象が常につきまとうほどになってしまいました。

このドラマ、確かに幼い子供が見るには刺激が強いかも知れません。何せ「貧乳」と「巨根」ですよ(爆)。私が子供の頃、親が一番子供に見せたくない番組の筆頭としてドリフの「8時だヨ、全員集合!」がありました。でもうちでは家族揃って大笑いしていましたね。確かに下品ではありましたが、この程度でダメな人間になってしまうほど人間は愚かではないでしょう。まさに「ばんな、そかな!です(笑)。それよりも自然に下ネタを受け入れ、感受性が豊かになる利点の方が大きかったように思う。

「トリック」も同じスタンスだと思います。確かにきわどい設定も見受けられますが、子供たちにはこれを単に悪と看做す心の小さな人間にはなって欲しくはありません。

それと劇中で展開されるトリックがみんななかなか工夫されているのですよね。どなたかも書かれていましたが、石橋蓮司さん演じる神003のトランプの手品など感心して実際やってみました。知的探究心というほど大それたものではないですが、何気にツボをついてくるのもこのドラマの特徴。

そして他にこのドラマに欠かせないのが生瀬勝久さん演じるヅラ刑事矢部と奈緒子の母親、上品な金の亡者里見を演じる野際陽子さん。矢部は事件を解決するどころか現場をハチャメチャにする刑事だし、里見はいつも最後においしいところを持って行く。このマンネリの心地よさ、「全員集合!」に通じるものが確かにある。

今回の奈緒子のライバルの見るからに訝しげなインチキ神たち。前述の石橋さんに竹中直人さん、ベンガルさんと配役も完璧。ラガー刑事とミッチョンもいい味出しているし、伊武雅刀さんの村長も不気味でよろしい。

ラストの暗号、何気に評判悪い気がしますが、私は結構ジーンと来ちゃいました。主役二人のつかず離れずの設定がこのエピソードによって一層引き立てられたように感じるのです。これぞ「トリック」の世界観だよね!

さあ、明日は劇場版2作目のレビューです。

詳細評価

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