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ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔

ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔

THE LORD OF THE RINGS: THE TWO TOWERS

179

風よ吹け

4.0

ネタバレ絶望的な戦いが並行的に描かれる

基本、前作と同じトーンで、暗くて深刻なトーンが続くので、決して子ども向けではないし、なぜヒットしたのか、も実はよくわかりません。 今回は前回の旅の仲間が、散り散りになって、それぞれの持ち場を並行的に描いているので、話の進行が特に遅いなぁ、と感じたり、前作で死んだかと思われたガンダルフが実は生きていた、という部分が結構あっさりと描かれたりしています。 一番の中心は、父親の王がサルマンの手下に操られた王国ローハンの命運で、アラゴルン、レゴラス、ギムリが主に担当。王の娘エオウィンがちょっとアラゴルンに惚れかけたりするのがちょっとしたポイント。でも彼の心はエルフのアルウェンに。みんな少し名前が似ています。 そして指輪を持つフロドとサムの一行に、かつて指輪の持ち主だったゴラムが加わったことで関係性に微妙な変化が、そしてフロドはだんだん弱っていくという。この弱り方がよくわからないのが、全体がもやもやする原因の一つだったかもしれません。 そして、前回オーク軍団にさらわれたメリーとピピンは森の中で木の巨人たちに出会い、基本的には保護されるんだけど、終盤には彼らをサルマンとの戦いに参加させることで、チーム全体に貢献、一つクライマックスを作ります。 ゴラムの本当の名前はスミーゴル。フロドは彼にも役割があると信じるのだけど、サムは常に疑い、ゴラム自身の中にも二つの人格が。フロドを主人と信じたり、人間は常に裏切る、と思ったり忙しい。 前回指輪に魅入られ、いったんは裏切りつつ善の心を取り戻し死んだボロミアの弟ファラミアにつかまって、彼もやはり指輪の話を知ってこころが揺らぐのだけど、サムとフロドの真剣さにうたれ彼らを開放、旅はいよいよクライマックスに。 ゴラムのキャラクターの汚らしさと、同時に純粋無垢な瞳になる瞬間と、この相剋が楽しめないと、この映画はあんまり魅力的に感じられないのかなと思ったり。あとはサルマンの塔と、もう一つの塔はどこなんだっけ?というのがあんまりビジュアル的にはわからない。作品全体を通じて常にみんな歩いたり走ったり行進したり馬に乗ったりして、移動し続けているのだけど、全体の位置関係とかは次第に失われてしまって、やや分かりにくい部分もありました。 あとは、ローハン王が、結構頑固で、援軍を頼らず自分の作戦を絶対視して、結局それが全滅の危機を招いてしまう、という部分に対してはまったく反省がなかったり、そのほかのみんなもとにかく参戦すればオッケー、みたいなトーンがあるので、ファンタジーで絶対悪を設定できるからいいけど、今の世界には通用しないよね、と思ったり。 キャストでは、アラゴルンにちょっと惚れるエオウィン役のミランダ・オットー、ちょっと見覚えがあるな、と思っていたら、「24:レガシー」や「HOMELAND」で結構目立った役をやっていた人でした。

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