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千年女優 (2001)

CHIYOKO MILLENNIAL ACTRESS

監督
今敏
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  • みたログ 1,141

3.93 / 評価:412件

PERFECT BLUEと表裏一体

  • gli***** さん
  • 2019年2月21日 22時08分
  • 閲覧数 669
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

PERFECT BLUEの方が面白いと思うのですが、話としては千年女優もPERFECT BLUEも偶像崇拝(アイドル)の話で、表裏一体になっているなと思いました。

千年女優は他の方も仰られていますが、ストーリーが腑に落ちない所が一見多いです。千代子(大女優)、立花(千代子に心酔している大ファン)、鍵の君(千代子が追い続ける初恋の人)がおそらく主要人物なのですが、鍵の君と千代子の関係性に対する情報が少ない。人物像的な意味でなくて、千代子が生涯恋い焦がれている、という説明と視聴者が恋心に対して共感をするにしては情報が少なすぎる。と思います(特に女性側としてはそう思うと思います)。むしろこの映画ではその方が都合が良いんだろうなと思います。千代子の初恋の人であり、千代子が初恋の純粋な心を永遠に持ち続けている、という情報さえあればいいので。顔もあんまりはっきり出ないし(後半なんて千代子自身も顔を思い出せないし)、なんで千代子が鍵の君が好きなのかほとんど共感できる要素が無いです。仮に、もし言葉では言い表せない程、千代子と鍵の君の間に切っても切れない縁があるとしたら、回想のシーンで、例えば殿がハッキリ鍵の君であるとか、要所要所でもっとそれっぽい恋愛要素を盛り上げるような演出もできたと思うんですが、無いです。
それはこの話(もといファンである立花)にとって邪魔になってしまう。
鍵の君は千代子の初恋の人である、というアイコンでさえあればいいので
(強いて言えばめぞん一刻の惣一郎さん的なポジションかなと思います)。

大女優である千代子は、自らの命を顧みず心酔する程の偶像のファン代表である立花(どこにでもいる熱狂的なファン代表として)にとって、手に届かない存在であるけれど、たとえやむを得ず結婚せざるを得なかっとしても、伝説の大女優として永遠に輝き続け、彼女自身は初々しい儚げな初恋を死ぬまで追って、そんな初恋を追っている自分が好き、な女性であって欲しい。
ということで初恋の君なんかとくっつかれても困るのでしょう。彼女のおっかけにとっては。理想としてはやむをえない事情で悲恋でくっつかないで欲しい。
純粋で純情な女性で、年老いたとしても永遠に色褪せることの無い、
安心して心酔できる女性であって欲しい。
というアイドルのファン心理みたいなものを客観的に観ている感じがしました。

表向きは千代子の話のように思えますが、よくみると立花(大ファン、あるいはオタク)の話な気がします。
そう思ってよく考えると、作中の回想シーンでの立花の横槍もかなり多いです。
思い返すと印象としては半分くらい立花の顔が思い出されてしまいます。
千代子が商業映画としての表向き主人公(カモフラージュ)、実は立花が主人公として考えると、見方が完全に変わってくると思います。

千代子はオタクにとってこうあって欲しい、というアイドルの象徴のように見えてきます。
千代子の話だとしたら★3つ、理想のアイドルとそのファン(オタク)のオタク視線からの関係性を描いた話だとしたらある意味★5つ。間をとって4にしました。

PERFECT BLUEのオタク、妄想代理人のオタク、そして千年女優の立花。
PERFECT BLUEや妄想代理人みたいな人物描写をする今監督が、
千年女優は全体的に妙に浅く見えてしまって、
以前からなぜか腑に落ちないな、と思っていましたが、このように考えたら色々と自分の中でだけですが解決しました。

詳細評価

物語
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