男たちの旅路/シルバーシート
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作品情報上映スケジュールレビュー

作品レビュー(3件)


  • bqp********

    5.0

    元侍たち、老いてなお「生きる」

    お気レビさんの夢幻譚さんのレビューを拝読して、 うれしさのあまり、地元横浜の「放送ライブラリー」に駆け込み、 さっそくまたなつかしいあの方たちを観ることができました。 ありがとうございました。 “子どもの頃観た”薄れかけてきた記憶。 東京国際空港(羽田空港)、飛行機、都電、水谷豊、志村喬。。。。 おじいちゃんたちの立て篭もり。 まだ、吉岡指令補(鶴田浩二)の“説教”が心にジーンとくる年齢には 至っていなかった。 そして、ドラマは、 「老いること」ではなく、おじいちゃんの話。と思っていたに違いない。 30年も前の人気TVドラマシリーズ、「男たちの旅路」。 目にする光景は、あの昭和の時代。なつかしさに胸がときめく。 昔はVIDEOやDVD、もちろんTV番組の録画機能なんてなかった時代。 あこがれの志村喬を知ったのも、映画ではなく、TVドラマ。 ********** このドラマの出演者そして製作者たちは、今でいうとみなアナログ世代。 注目・存在。それら現象、物的なものよりも、まず、 欲するものは、数えにくいもの・見えにくいもの。精神的なもの。 そう考える人たちがいる。 そして、あらゆる世代とは、それぞれを、お互いを、 尊重し、敬意を表し、交じり合う、交わるものであってほしい。 そう願っている人たちがいる。 ********** '77年。映像・音声。その時点では、精一杯だった技術なのだろう。 今と比べてしまったら、狭い室内や夜のシーンで、あかりが足りなく思えたり、 水谷豊のあの例の威勢のよすぎる大声の調子は、 まさに声が割れんばかりと画面まで震えるようであった。 技術の発達を喜んだ。 (今、NHKは日本の中で最も高技術を保有していると聞いたことも。) *********** 「言葉で伝えられるのは、たかが知れている」。 吉岡の言葉。たしかにそう。私の耳にも痛かった。 それは、「ドラマ」の一面を突いている言葉にも聞こえた。 それをふまえて、 山田太一の編み出したこの話が、いかにドラマチックであるか。 また、それを名優たちが見せてくれる。 そう、夢幻譚さんの、おっしゃるとおり。ゲストの 志村喬、笠智衆、加藤嘉、藤原釜足、殿山泰司。 私は、この物語と俳優たちをかぶせて、レビュータイトルを作った。   元侍たち、老いてなお「生きる」 爺さんたちは、かつては社会を背負って必死に働いて 生きてきた男たちだった。 また、志村喬に着目してみると、 映画「生きる」の中の彼を視覚的に思い出すようなこともあった。 このドラマのなかに、当時の映画界の重鎮に対してのオマージュも 私には感じられた。 *********** 30年経った。わたしも年をとった。 「老いること。人ごとと思っていたら、自分にふりかかっていた」 このセリフが、妙に心に入り込んできて離れない。 若い人も、昔TVでみた人も、ぜひ、みていただきたいと思う。 社会、家族、そして自分自身など、いろいろと見えてくるものがあるはずだ。 最後に、私が最も印象的な志村喬のシーンを。 その場の空気を全部取り込んで、落ち着きを払い、しかも、高らかに笑って一言。      若いってことは、いいな。でも、今のうちだ。 ダンディな志村喬も大好きだ。 *********** 夢幻譚さま、男たちの旅路レビューシリーズ、次回は「墓場の島」でしょうか? 楽しみにしております。

  • jas********

    5.0

    豪華ゲスト陣を刮目して見よ!☆5つ

    鶴田浩二、水谷豊、桃井かおりだけでも 映画一本撮れそうなのに、 ゲストには志村喬、笠智衆、加藤嘉、藤原釜足、殿山泰司 と素晴らしい往年のバイプレイヤー達が勢ぞろい。 (若い人にはわからないだろうけど、本当に凄いんです) 副題からもわかる通り、今回のテーマは"老い"。 老人ホームの老人達が 電車ジャックをしてしまうという設定も面白いが、 とにかくシナリオの出来が秀逸。 ゲスト陣と吉岡の対峙するシーンは、 歳を重ねてから観ると、 なおさらじっくりと心に響いてくる。 しんみりしたラストもいい。 さすがは芸術祭大賞を受賞した作品である。 超お薦めのエピソード。

  • syu********

    5.0

    好感がもてた戦後派代表水谷豊の存在感

    「若い奴は嫌いだ」とハッキリものを言う主人公・吉岡のキャラクター、そして毎回、彼の口から語られる“説教”の名台詞が若者たちの共感を獲得。世代を越えて圧倒的な支持を受けた伝説のドラマ・シリーズ。 シルバー世代の寂しさを扱った「シルバー・シート」は特に評価が高く繰り返し再放送がされている。この「シルバー・シート」は1977年度の芸術祭大賞を受賞している。 配役が凄かったのは、NHKアーカイブスでも放送された第3部「第一話 シルバーシート」 かと思う。このエピソードは有名なので、詳しくはNHKアーカイブスで写真付きの紹介を見ていただきたいのだが、志村 喬、笠 智衆、加藤 嘉、藤原 釜足、殿山 泰司の5人の老人が都電の車庫で立てこもりするという、とんでもないお話なのだ。77年当時としても、この5人が顔を揃えてドラマに出てくるというのが「すげえなあ」状態だったのだが、「よくもまあ」と感心してしまった。かつても、とても贅沢な気分がしたことを憶えている。 戦後25年、戦争を生きた人たちの遺産を誠実に継承しようとする山田太一が凄い。

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