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男たちの旅路/シルバーシート (1977)

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4.38 / 評価:13件

元侍たち、老いてなお「生きる」

  • Jackie さん
  • 2008年12月6日 22時37分
  • 閲覧数 845
  • 役立ち度 20
    • 総合評価
    • ★★★★★

お気レビさんの夢幻譚さんのレビューを拝読して、
うれしさのあまり、地元横浜の「放送ライブラリー」に駆け込み、
さっそくまたなつかしいあの方たちを観ることができました。
ありがとうございました。

“子どもの頃観た”薄れかけてきた記憶。
東京国際空港(羽田空港)、飛行機、都電、水谷豊、志村喬。。。。
おじいちゃんたちの立て篭もり。
まだ、吉岡指令補(鶴田浩二)の“説教”が心にジーンとくる年齢には
至っていなかった。
そして、ドラマは、
「老いること」ではなく、おじいちゃんの話。と思っていたに違いない。


30年も前の人気TVドラマシリーズ、「男たちの旅路」。
目にする光景は、あの昭和の時代。なつかしさに胸がときめく。
昔はVIDEOやDVD、もちろんTV番組の録画機能なんてなかった時代。
あこがれの志村喬を知ったのも、映画ではなく、TVドラマ。

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このドラマの出演者そして製作者たちは、今でいうとみなアナログ世代。
注目・存在。それら現象、物的なものよりも、まず、
欲するものは、数えにくいもの・見えにくいもの。精神的なもの。
そう考える人たちがいる。

そして、あらゆる世代とは、それぞれを、お互いを、
尊重し、敬意を表し、交じり合う、交わるものであってほしい。
そう願っている人たちがいる。

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'77年。映像・音声。その時点では、精一杯だった技術なのだろう。
今と比べてしまったら、狭い室内や夜のシーンで、あかりが足りなく思えたり、
水谷豊のあの例の威勢のよすぎる大声の調子は、
まさに声が割れんばかりと画面まで震えるようであった。
技術の発達を喜んだ。
(今、NHKは日本の中で最も高技術を保有していると聞いたことも。)

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「言葉で伝えられるのは、たかが知れている」。
吉岡の言葉。たしかにそう。私の耳にも痛かった。
それは、「ドラマ」の一面を突いている言葉にも聞こえた。

それをふまえて、
山田太一の編み出したこの話が、いかにドラマチックであるか。
また、それを名優たちが見せてくれる。
そう、夢幻譚さんの、おっしゃるとおり。ゲストの
志村喬、笠智衆、加藤嘉、藤原釜足、殿山泰司。

私は、この物語と俳優たちをかぶせて、レビュータイトルを作った。

  元侍たち、老いてなお「生きる」

爺さんたちは、かつては社会を背負って必死に働いて
生きてきた男たちだった。

また、志村喬に着目してみると、
映画「生きる」の中の彼を視覚的に思い出すようなこともあった。

このドラマのなかに、当時の映画界の重鎮に対してのオマージュも
私には感じられた。

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30年経った。わたしも年をとった。
「老いること。人ごとと思っていたら、自分にふりかかっていた」
このセリフが、妙に心に入り込んできて離れない。


若い人も、昔TVでみた人も、ぜひ、みていただきたいと思う。
社会、家族、そして自分自身など、いろいろと見えてくるものがあるはずだ。


最後に、私が最も印象的な志村喬のシーンを。
その場の空気を全部取り込んで、落ち着きを払い、しかも、高らかに笑って一言。

     若いってことは、いいな。でも、今のうちだ。

ダンディな志村喬も大好きだ。

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夢幻譚さま、男たちの旅路レビューシリーズ、次回は「墓場の島」でしょうか?
楽しみにしております。

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