解説
コンピュータ“スカイネット”が支配する未来社会から送り込まれたT-1000の襲撃を、T-800の身を挺した活躍で乗り切ったジョン・コナー。それから10年、“審判の日”は回避されたかに思われ、彼は新たな人生の目的を見つけようと放浪の旅を続けていた。そんなある日、突如として新たな刺客“T-X”が送り込まれてくる。女性のボディを有しT-1000をはるかに上回る性能を持つT-Xは、“リスト”にある人間たちを次々に抹殺し始めた。再びマシーンとの戦いに身を投じるジョン。そんな時、彼の前にあのT-800と同じ形状のターミネーターが姿を現わした…。
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映画レポート

「ターミネーター3」─ファンのみなさん、ご安心を
「ターミネーターについては、もう語るべきことはない」と宣言してきっぱり「T3」の企画に関わらなかったジェームズ・キャメロン。それでも、SF映画史にひとつの典型を生んだ<ターミネーター>というコンセプトを、ハリウッドが放っておくはずはなく、ともあれ、まずはめでたく完成した。
そんな事情はさておいても、「T3」には誰しも期待と不安を抱いていたに違いない。「ブレーキ・ダウン」や「U-571」は結構だったけど、ジョナサン・モストウ監督、アクションは描けても、SFは大丈夫なのか? ストーリーは面白く仕上がっているのか? ファンなればこそ、心配は尽きないものだ。
しかし、みなさん、ご安心を。ファンの期待を裏切らず、シリーズとして踏襲すべき点は押さえ、ユーモアも交えてきっちり見せてくれるし、ストーリーは潔い。ニック・スタールはミス・キャストにしても、女性ターミネーターのクール・ビューティはポイント高いし、実際より上映時間が長く感じられるのは、ストーリー解説的な部分とアクションが分離しているせいにしろ、まあ、<マトリックス・シンドローム>なわけで、斬新さや凄味がなくとも、水準以上の出来である。(高橋良平)
7月12日より、日劇1ほか全国東宝洋画系にてロードショー
[eiga.com/7月9日]
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2003年7月9日 更新