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勇者の赤いバッヂ (1950)

THE RED BADGE OF COURAGE

監督
ジョン・ヒューストン
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3.83 / 評価:6件

嘘の功名

  • 文字読み さん
  • 2010年1月8日 23時23分
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  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

1950年。ジョン・ヒューストン監督。アメリカ南北戦争で臆病な北軍の若者が一度は戦闘から逃げながらも勇気を発揮して活躍するという話。「一度は逃げる」けれど再び戦場に戻ってきたときには人が変わったように勇敢な戦士になっているというのがミソ。成長物語の定番。

ところがさらに興味深いのは、逃げた若者が軍隊に合流するときの嘘。戦場で負傷することが勇気の証であり、自分は怖くてそれができないと思い込んでいた若者(「赤いバッヂ」とは戦傷の流血を指しています)は、偶然味方の兵士に殴られたのを戦場での負傷と偽って再び軍に合流すると、途端にそれまでの臆病風がなくなってしまいます。勇気があるから赤いバッヂをもらうのではなく、嘘をついてでもまずバッヂを手にすることで勇気がでる、という逆説。戦争というのは人間にそういう逆説を強いる。しかも、実は逃げていたのだということは同僚に告白するのですが、ケガが嘘であったことは言わない。ひょっとしたら戦争に限らず、人は決して告白しない嘘を通して成長する、ということなのかもしれません。

そうして勇気を発揮した若者が、最後にはしかし「偉大な死も単なる死と変わらない」と戦争批判的に振り返っているのは、この戦争がアメリカの内戦だという要素が大きそうです。内戦とは、言葉の定義からその後には統一された国家になっているはずなので、統一後から考えれば「仲間同士ではもう殺し合いはやめよう」という教訓になりやすい。アメリカがひとつになった起源を振り返り、将来もひとつでいましょう、と。画面も美しくとても見やすい映画です。

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